■文・写真/杉山 慧
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高徳線(讃岐相生〜阿波大宮)
大坂峠の頂上付近と、峠道の途中から撮影できる。高徳線は高松と徳島を結ぶ路線で、香川と徳島の県境を大坂峠で越える。香川県側は海沿いの水田地帯、徳島県側では里山が車窓に広がる。下の作品は朝日に染まる瀬戸内海をバックに大坂峠を降りる310D で、海に浮かぶ3 連の島は松島である。
国道11 号を高松方面から走ってくると、讃岐相生駅前を過ぎて700m 程で大坂峠入口交差点となる。ここを右折して高徳線をくぐったら、本格的な峠越えが始まる。その途中で線路が度々見下ろせる場所のうちの1カ所が上の作品、地図【36】で記した撮影位置である
下の作品での撮影は空気が澄んでいて、普通列車の編成が長い朝が良いだろう。作例は下り普通列車では最長の3 両編成で運転の305Dである。上の地図では【35】からの撮影となる。峠の頂上からパラグライダー場に向かう道が分岐している。パラグライダー場とあって視界はよく開けている。滑走場所の手前にある展望スペースが【35】の立ち位置である。
予讃線(大浦)
大浦駅付近を俯瞰する。特急「しおかぜ」・「いしづち」や普通列車の7000 系が撮影できる。貨物列車も走る区間だが、未明のため撮影は難しいだろう。
作例は朝8 時過ぎに通過の「いしづち103 号」。この1 時間半後の「しおかぜ+いしづち1 号」から、特急は7 両ないし8 両で運転される。特急なので左側の通過線を走るが、普通列車はホームのある右側の線路に入る。駅から撮影地までは250m ほどなので、電車移動でも楽に訪れることができる。
駅前の道を南へ。200m ほどで坂を登り切ったら、鋭角で線路方向に分岐する道がある。車はこのあたりの広い場所に止めよう。分岐する道に入って50m ほどで大浦駅方向を見渡せる撮影地に到着する。
撮影・解説:杉山慧
1992年11月、静岡県出身。幼少期より鉄道に興味を持ち、日本大学芸術学部写真学科卒業後、ネコ・パブリッシングに入社し月刊誌[レイル・マガジン]の編集に携わる。2017年3月、鉄道写真事務所レイルマンフォトオフィスに入社。2018年12月レイルマンフォトオフィスを退社し、フリーの鉄道写真家として独立。独立後は月刊誌[鉄道ジャーナル]での写真撮影や原稿執筆のほか、レンズメーカー「タムロン」主催するに「タムロン鉄道風景Instagramコンテスト 2019」で審査員を務めた。