客席では金網やネット越しになるためフードを外しレンズ先端は極力金網に近づけて撮影した。コントラストとシャープネスの低下はEVFも感じられたが想像していたよりも軽微。元々の光学性能が優れているおかげだろう。
300mmと同じ撮影位置で×1.4倍テレコンを装着。お約束の開放F値は1.0段落ち。細部の描写を比較しても画質低下は気にならない。重量170g程度増もバランスには影響ほぼなしでレンズの使い勝手もそのまま。
上の2作例と同じ撮影位置で600mmを使うと窮屈なフレーミングとなってしまうので後方へ移動。フェンスやネットの影響を受けずにピッチャーの投球動作を狙える位置で撮影しているので純粋に2倍テレコン600mmの画として見てほしい。これくらい選手に迫れると表情から気迫も伝わってくるようだ。
撮影協力:日本製鉄かずさマジック
桜に飛来する野鳥を狙う
枝間を飛び回るメジロ。カメラ向きに止まる確率の高い枝にアタリをつけ、すぐにEVFを覗いてシャッターが切れるよう顔に近い位置で保持してチャンスを待つ。AFは鳥の瞳検出でトラッキングAFさせている。
α9IIIで初搭載のプリ撮影を試す
シャッターボタン半押し(もしくはAFオンボタン)でAF追従させ飛び立つ方向をある程度予測した構図もイメージしつつEVFで追う。撮影の基本はさほど変わらないのに飛び立ってからシャッタ―ボタンを押しても簡単に飛び立つ瞬間が撮れてしまう(笑)。手持ち撮影なので今回のような軽量な望遠レンズが望ましいことは言うまでもない。
枝が入り組んだ場所ではAFエリアが大きいと被写体認識やトラッキングAFが切れて花や枝にピントを引っ張られるケースがある。フルタイムDMFをオンにしておけばフォーカスリング操作で食いつかせ直しもしやすくなる。
プリ撮影は慣れてくると面白く、気がつけば1時間半ほど経過していた。頭上を狙う時間が長いため首は疲れたがカメラを構えていた腕には疲労感ほとんどなかった。