日本の鉄道はJR線だけでおよそ2 万km に及ぶ。国内の列車が素晴らしい景色の中を日々駆け抜ける様は「珠玉の絶景」の宝庫といえる。ここでは「見たことがない撮影地」や「写真で見たことはあるが、行き方がわからない撮影地」を中心に厳選した。今回も山陰・山陽地方をご紹介しよう。この記事の詳細については弊社刊ムック「鉄道写真の奥義」をご参照ください。
■文・写真/杉山 慧

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画像: 弊社刊ムック「鉄道写真の奥義」好評発売中!

山陰本線(須佐〜宇田郷)

余部鉄橋と並んで、山陰本線を代表する鉄橋といえるのが惣郷川(そうごうがわ)橋梁ではないだろうか。山陰本線で最後に開通した同区間にかかるこの鉄橋は鉄筋コンクリートラーメン構造で、2001 年には土木学会の選奨土木遺産に認定されている。

画像: ■ 400mm  絞F11  1/800 ISO250 ※ 2019年6月5日18時48分撮影

■ 400mm 絞F11 1/800 ISO250 ※ 2019年6月5日18時48分撮影

鉄橋の下や海側の道路など様々な角度から撮影できるが、今回は遠くから俯瞰できる場所を紹介する。作例は夕焼けに染まった海をバックに鉄橋を渡るキハ40 系だ。鉄橋から見て真東の国道191 号沿いにある桂晶寺の東側にある山が撮影地。車は寺の駐車場ではなく、広さのある国道の駐車帯に止めよう。

画像: 山陰本線(須佐〜宇田郷)

寺の本堂の南側に墓地へ上がる道が何本かあり、本堂の裏へ回り込むように上る道を進む。お墓の間を縫っていくと、うっすらと見える獣道となり尾根筋に出たら、そのまま尾根筋の木々の間を進む。尾根筋に入って3 分ほどで視界が開け、そこから鉄橋を俯瞰できる。尾根筋は滑りやすいので木に捕まりながら登ろう。

山陽本線(神代〜大畠)

風光明媚な山陽本線だが、近くに高い山や道路が少ないためか海と絡む撮影場所は少ない。周防大島町へ渡る国道437号の大島大橋から見下ろす場所はあまりに有名なので、今回は周防大島町にある飯の山展望台から撮影するポイントを紹介する。

画像: ■ 86mm 絞りF10 1/500 秒 ISO500 ※ 2019年5月4日 7時43分撮影

■ 86mm 絞りF10 1/500 秒 ISO500 ※ 2019年5月4日 7時43分撮影

普通列車の多くは地域色の115 系で運転される。黄色いボディがよく目立つので、こうした大俯瞰でもよく目立つのだ。長編成の貨物列車を撮影しても楽しいだろう。こうした大俯瞰では列車の側面が輝き、山や海にコントラストがつく半逆光が映える。

画像: 山陽本線(神代〜大畠)

国道437 号の大島大橋で島に渡ったら左折。500m 程進むと右手に鋭角で曲がる県道104 号がある。道なりに2km 進んだら山頂である。駐車場に車を止めたら、展望台の一番上まで登る。山頂だがトイレがあるのは有難い。このほか、大島大橋の下をくぐる山陽本線を国道437 号から撮影できる。

山陽新幹線(新山口)

作例は山陽新幹線のN700 系「のぞみ」が新山口を通過する瞬間を狙った。架線柱の間に先頭部が抜けたときにシャッターを切っている。霞む山々が幾重にも連なり、春の夕方らしい景観を作り出している。

画像: ■ 155mm 絞りF8 1/800 秒 ISO800 ※ 5月4日18時23分撮影

■ 155mm 絞りF8 1/800 秒 ISO800 ※ 5月4日18時23分撮影

転車台には当日の「SL やまぐち号」の運転を終えたD51 200 が乗っており、周りをキハ40 系が囲んでいる。完全な順光になる時間はないが、N700 系に限らず流線形の車両は光が回り込むので半逆光での撮影が良いだろう。

画像: 山陽新幹線(新山口)

撮影地は新山口駅から見て北東にある石ヶ坪山である。大聖院というお寺の裏山で、登山道として整備されている。看板に従って20 分ほどで山頂にたどり着ける。木が伸びているため脚立が必要だ。車は大聖院の駐車場に止めよう。

撮影・解説:杉山慧

1992年11月、静岡県出身。幼少期より鉄道に興味を持ち、日本大学芸術学部写真学科卒業後、ネコ・パブリッシングに入社し月刊誌[レイル・マガジン]の編集に携わる。2017年3月、鉄道写真事務所レイルマンフォトオフィスに入社。2018年12月レイルマンフォトオフィスを退社し、フリーの鉄道写真家として独立。独立後は月刊誌[鉄道ジャーナル]での写真撮影や原稿執筆のほか、レンズメーカー「タムロン」主催するに「タムロン鉄道風景Instagramコンテスト 2019」で審査員を務めた。

画像: 撮影・解説:杉山慧

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