日本の鉄道はJR線だけでおよそ2 万km に及ぶ。国内の列車が素晴らしい景色の中を日々駆け抜ける様は「珠玉の絶景」の宝庫といえる。ここでは「見たことがない撮影地」や「写真で見たことはあるが、行き方がわからない撮影地」を中心に厳選した。九州からご紹介しよう。毎週金曜更新予定。
■文・写真/杉山 慧

作例はすべて2019 年4 月以降に撮影したもので、行き方はもちろん、必須の機材や駐車スペースについても記載している。地図には作例の立ち位置とカメラの向きを赤い矢印で、列車の位置を緑色丸印で記している。

画像: この記事はムック「鉄道写真の奥義」(モーターマガジン社刊)から引用したものです。もっと知りたい方はムックをお求めください。   www.motormagazine.co.jp

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筑肥線(浜崎~鹿家)

画像: ■400mm 絞りF11 1/1000秒 ISO400 2019年5月7日 17時13分撮影

■400mm 絞りF11 1/1000秒 ISO400 2019年5月7日 17時13分撮影

虹ノ松原や唐津湾に沿って走る風景を一望できるのが鏡山公園である。カメラを北東に向ければ唐津湾に沿う(写真上、地図42)を、北西に向ければ虹ノ松原を背後に走る(地図の43)の作例のアングルとなる。鏡山の標高は283.6m あり、いずれもロングショットでの撮影となるためヌケが良い日に望遠レンズで撮影しよう。

この公園のある鏡山山頂までは車で行くことができる。国道202 号の唐津市赤水交差点から南側に入るとすぐに鏡山公園へ登る県道250 号へ分岐する。同交差点から4.5km 進むと公園の駐車場で、駐車場からは徒歩で案内に沿って鏡山西展望台を目指す。

筑肥線(虹ノ松原~東唐津)

筑肥線は福岡市交通局に乗り入れて唐津と福岡都心部を結ぶ路線だが、唐津付近では唐津湾にぐっと近づき、日本三大松原のひとつである「虹ノ松原」(下の地図43参照)に沿って走る景観は独特の情緒がある。走る車両は103 系、303 系、305 系である。日中でも平日と土休日でダイヤが異なるので注意しよう。

画像1: 筑肥線(虹ノ松原~東唐津)
画像2: 筑肥線(虹ノ松原~東唐津)

長崎本線(東園~大草)

長崎本線は喜々津~浦上間で肥前古賀経由と長与経由に分かれる。撮影場所である長与経由は非電化で、今ではここと大村線だけでしか見られないキハ66・67形気動車を中心に運転されている。なかでも2編成4両のみ存在する国鉄急行色の車両は青い海に良く映え、格好の被写体といえる。

画像: ■120mm 絞りF11 1/500 秒 ISO800 ※ 2019 年5 月7 日13 時16 分撮影

■120mm 絞りF11 1/500 秒 ISO800 ※ 2019 年5 月7 日13 時16 分撮影

上の写真のように東園付近では大村湾のすぐそばを走り、駅付近を見下ろす道路から俯瞰ができる(地図44)。東園を出た長崎方面行きを写したもので、天気が良ければ、遠く雲仙普賢岳を望める。車両が小さく写るので、車体側面がもっとも明るく見える昼過ぎが良いだろう。

画像1: 長崎本線(東園~大草)

上の写真(地図45)は東園にまもなく到着する諫早方面行きで、対岸に大村市が見える。

画像2: 長崎本線(東園~大草)

撮影地までは、いずれも車で乗り付けることができる。【44】は国道207 号が大きくカーブしてる地点から上郷集落に入り、道なりに山を上がればたどり着く。撮影場所から50m ほど進むと駐車スペースがある。【45】は国道207 号の五叉路から山にあがり、ミカン山を周遊する道路から撮影する。

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