そのさよならの向こう側に、燻るように、しかしギラギラと輝き続ける昭和が、
確かに私たちを照らしているのを感じる。
失われゆく昭和よ、来たるべき次代を照らす文化とならんことを。
音楽、ファッション、映画などのサブカルを中心にヴィンテージまみれの青春を20年以上ひた走る「おじさん女子」2人組L’amritaが、昭和歌謡の世界を、令和を迎えた日本を舞台に繰り広げます。
昭和39年 東京オリンピックの足跡を訪ねて
原宿駅の周辺をちょっと散策してみることにしました。
お散歩のテーマは「東京オリンピック」。
原宿駅からすぐのところにある国立代々木競技場は、占領アメリカ軍施設「ワシントンハイツ」跡地に建てられました。返還交渉の難航で竣工はオリンピック開催のわずか39日前だったとか。
観戦に集中できるように考案された内部に柱のない吊り構造が美しい、丹下健三の手による戦後の日本を代表する名建築の一つです。
建築にはあまり詳しくない私ですが、やはりどこか1960年代のレトロフューチャーなスペイシー感がある様な気がします。
来年開催される2020年東京オリンピックに向けて改修中の競技場。
この令和の時代にも古さを感じさせないモダンなかっこよさ!
古さを感じさせないモダンなかっこよさ、続いては「TOKYO 1964」のロゴ(フォントデザイン)です。
市川崑監督の記録映画のポスターでもおなじみですね。私はこの一見何の変哲もない、でもなぜだかとにかくかっこいいこのフォントが大好き。
山手線を跨ぐ陸橋「五輪橋」の上で発見したプレートと一緒にパチリ。写真には写っていないのですが、この上には地球儀が乗っているんですよ!
この五輪橋は、選手村と神宮外苑にある国立競技場を最短で結ぶためにつくられたものだそう。
橋にはいろいろな競技のレリーフが施されています。きっと昭和39年開催当時、ここで記念写真を撮った方も多いのでは…?そう、ちょうどこんな風に。
代々木・原宿あたりの古いマンションやビルの名前には、オリンピック関連を想像させるものが少なくありませんが、その代表がこの「コープオリンピア」。
ビンテージマンション愛好家なら知らぬ人はいない有名な建物です。うーんカッチョイイ!
こちらは東京オリンピックが終わった翌年、昭和40年竣工の分譲マンションで、億ション第一号としても知られているそう。占領からの復興、そしてそれがそのまま昭和の終わりのバブルまで続く高度経済成長。そんな戦後日本の一つの象徴なのかもしれません。
当時最高のクールとリッチが詰まった主要駅前一等地の最高級マンション、しかも大好きな1960年代ヴィンテージ。
私たちラミュリタもいつかこんなところにアトリエを構えることができたらかっこいいだろうな…