「広田泉」という鉄道写真家の面白さがわかる写真展。広田泉さんの語りを聞いていると実に楽しい。在廊時には来場者をはじめ色々な方とお話をされていて、作品のことはもちろん、相手の話を引き出したり、技術面の話になったり、また会場に小さく展示されている鉄道模型のジオラマの話に跳んでみたりと、写真展をコミュニケーションの場にしてしまう楽しさがある。
画像: 開催中! 広田泉 写真展
「のりものばかり2019」
鉄道写真家が撮りたくなった乗り物の写真

写真展について

 船あり自転車ありオートバイありだが、もちろん鉄道写真もある。そして、鉄道から「ちょっと寄り道」にしては、奥深そうな対象・視点にあふれている。作品以外にも、会場入り口にちょこんと展示されている小さなジオラマや、個別の作品ごとにキャプションを付けていないのは、広田さんの仕掛けた工夫のひとつかも。広田さんの広いアンテナとこだわりの深さがうかがえ「広田泉」の魅力を感じる写真展だ。在廊の際には広田さんへのお声掛け、もしくはギャラリートークへのご参加を是非おすすめする。プリントも見モノのひとつ。艶なしマット調の用紙にみえるが、目がかなり粗いのにも関わらず繊細さがあり、きらびやかな明るい発色のプリントだ。広田さんにうかがったところ、大阪の(株)北辰という壁紙メーカーが開発したフレスコ調の写真用紙なのだそうだ。ちなみに、会場に行かれた方は是非、プリントの「額」にも注目していただきたい。実は…。実物を会場でご覧いただきたい。こんなところにも、広田さんのこだわりと仕掛けがある。

写真展案内より

毎日のように国内、海外へと旅を続けています。
「旅も続くと日常になるものだ」と耳にしますがドキドキとワクワクの連続で飽きることが ありません。
そんな旅先で写真を撮るために列車を待つ時間や移動の中で、様々な乗り物を目にします。人が移動するための手段であったり、物を運ぶ手段であったり、人が生活するための物をつくる手段であったり。
アジアの乗り合いバス(という名のトラック)やクルマのエンジンを積んだボート。またトラクターも実に機能的でワクワクしてしまうのです。
乗り物を整備しているシーンも実に魅力的で見入ってしまうという経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
そこで一度鉄道という枠を外して見る必要があると感じ9年前から魅力的な乗り物全般の写真を撮るようになりました。
すると今まで何度も目にした鉄道風景もまた違った角度から見ることができたのです。とても新鮮でした。
あるときは鉄道を撮るつもりが他の乗り物に。
他の乗り物を撮るつもりなのに鉄道が絡んだり。
元々鉄道だけというのが自由人にとって無理な縛りだったのかもしれません。
今後、また鉄道だけを撮るのか乗り物全般を撮ってゆくのか自分でも分かりません。
ただ、その時々で撮りたいものをしっかり撮っていこうと考えています。
まずは50歳の節目ということで「のりものばかり2019」を開催させていただきます。

開催場所と日時(いずれも入場無料)

■オリンパスギャラリー東京
 場所:〒160-0023 東京都新宿区西新宿1丁目24番地1号 エステック情報ビルB1F
 期間:ただいま開催中 ~ 8月28日(水)※木曜休館
 時間:午前11:00 ~午後7:00(最終日は午後3:00まで)

■オリンパスギャラリー大阪
 場所:〒550-0011 大阪市西区阿波座1丁目6番地1号 MID西本町ビル
 期間:2019年9月6日(金)~ 9月19日(木)※日曜・祝日休館
 時間:午前10:00 ~午後6:00(最終日は午後3:00まで)

ギャラリートーク ※参加無料・予約不要

■東京
 ◎2019年8月24日(土)
  14:00~15:00

■大阪
 ◎2019年9月7日(土)、14日(土)
  13:00~14:00

広田 泉氏 プロフィール

1969年東京生まれ。鉄道旅の楽しさ、また車両が持つ美しさを伝えようと国内外で撮影旅を続け写真展など で発表している。自ら企画、プロデュース、運営しながら数多くの鉄道写真イベントを開催している。

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