スラム街を撮り続ける二人の作家・森田雅章さんと吉田尚弘さんの写真展『死者と共に暮らす人達 フィリピン「ナボタス墓地」』がアイデムフォトギャラリー「シリウス」にて開催中です。
たまたま会場付近を歩いていた私・Sennaが写真展を訪れ、急遽インタビュー取材をさせていただきました!
たまたま会場付近を歩いていた私・Sennaが写真展を訪れ、急遽インタビュー取材をさせていただきました!
子どもたちの笑顔の写真
展示会場では、子どもたちの生き生きとした写真が多く目に入ります。
「劣悪で過酷な環境を撮って、伝えることで、少しでも生活がよくなれば…」とフォトジャーナリストとして活躍されている吉田さんはおっしゃってましたが、その反面で“子供の笑顔は人の心を和らげるもの”でもあるのだといいます。
実際にこういったジャーナリズムに寄った写真を見るときは、政治や社会問題、時代背景、習慣、などと身構えて見てしまうような気がします。ですが子供たちの笑顔の写真は、これがスラム街での暮らしという強烈な印象よりも、ここに住む人々も私たちと同じように笑ったり泣いたりして生活をしているんだということが伝わってきます。
ここの生活環境の改善を求めるジャーナリズム的側面がありながらも、ここに住む人々に寄り添ったドキュメンタリーあるいはポートレートでもある、ハーフ&ハーフな写真でした。
訪れる人は穏やかに写真を見つめ、会場内は和やかな時間が流れていました。それは、子どもたちの笑顔の写真が多いからでしょう。
展示のちょっとした事後録。
私は大学で写真を学んでいるのですが、授業では同じものを撮っていたとしても「この写真は誰が撮ったのだよね」とすぐに“誰の”と、言い当てられることが頻繁にあります。ですが、今回のお二人の展示では「これはどちらか一方の写真だ」と感じなかったのが不思議でした。一人の人が撮っているのでは?と思ったのです。
森田さんは「生まれてくるグループが同じなんだろうね。だって、彼は僕のおじいさんや先祖の生まれ変わりかもしれないしね」とにっこり。
開催中のお忙しい中でしたが、快くインタビューに応じていただきました。貴重なお時間、ありがとうございました!