α7R Ⅲで感じたフルサイズミラーレス機の魅力!
私としては初めて使用することになったミラーレスフルサイズ機α7R ⅢとFE 100-400㎜ F4.5-5.6 GM OSSのコンビで野生動物、とりわけ動きの予測が難しい野鳥を追いかけて、そのAF精度や画質の高さ、ライブビュー時の使い勝手の良さを体験できた。
雪原に舞うタンチョウを捉えた。α7R Ⅲの約4240万画素の高精細さと豊かな階調表現力はタンチョウの翼の微妙な質感を見事なまでに再現してくれた。
高速で飛来・接近してくるオジロワシを捉えた。α7R Ⅲの高いAF性能と"Gマスター"レンズの描写能力はオジロワシの鋭い眼光を克明に写し取ってくれた。
さらに最高約20コマ/秒の性能を誇る、α9に期待が高まる!
α9はAFの捕捉スピード、精度も非常に高く「高速で羽ばたく野鳥の姿、そのなかでもここが撮りたい!という瞬間」も確実に捉えてくれていた。野鳥の飛翔姿はもちろんのこと、水面に着水する瞬間のような難しいシーンも狙いどおりに撮影することができた。
α9はAFの高い追従性と20コマ/秒の超高速連写能力を誇るが、これらの能力を最大限に発揮させる立役者がブラックアウトフリーのファインダー像である。従来のEVFのように連写時のファインダー像が静止画のコマ送りになることなく、リアルタイムに視認しながら被写体を追いかけることができる。結果として連続撮影時の歩留まりを高め、1回の連写で複数のカットを選択できる自由度の高さを手に入れた。
また、非常に小型・軽量なボディながらカメラとしての各種の操作性も良く練られていて扱いやすく、氷点下の北海道でも快適に撮影ができた。α9はライバルたちの後追いをするのではなく、フルサイズミラーレスカメラとして「全く新しいアプローチから最高峰を目指したカメラ」だと思った。
至近距離でオオワシと目が合った瞬間を捉えた。α9の高速なAFと連写のレスポンスの良さで、狙った瞬間を簡単・確実に撮影することができた。
α9は「今まで捉えられなかった瞬間」をライブビューで捉える!
予想に反して目の前に着水してきたオオハクチョウ。ライブビューモードでも高速なAFと20コマ/秒での撮影が可能なα9での撮影なら慌てる必要はなかった。驚くほど簡単に、狙いどおりの瞬間を捉え続けることができた。
上の作品はこんな撮影状況から生み出された!
北海道の屈斜路湖、厳寒の中、湖に入ってじっと「決定的な瞬間」を待つ野口さん。ハクチョウの作品はこのような状況から生まれたものだ。
撮影状況はこちらの動画をご覧ください。
今回の撮影で使用した機材はα7R Ⅲ+FE 100-400㎜ F4.5-5.6 GM OSS
ソニーα7R Ⅲ
●裏面照射型 有効画素数4240万画素フルサイズCMOSセンサー
●AF/AE追従 最高約10コマ/秒 高速連写
●399点 像面位相差、425点コントラストAFセンサー
●最高5.5段 光学式5軸ボディ手ブレ補正
●常用ISO感度 100~32000(拡張ISO50~102400)
FE100-400㎜ F4.5-5.6 GM OSS
●”Gマスター”超望遠ズームレンズ
●リングドライブSSMと2つのリニア・モーターで撮影者の意図に即応する高速・高精度AFを実現
こちらはα9+FE 100-400㎜ F4.5-5.6 GM OSS
●有効約2420万画素 フルサイズ積層型CMOSセンサー
●EVF:0.5型 約368万ドット、視野率100%、倍率約0.78倍
●測距点:693点(位相差AF)/25点(コントラストAF)
●高速連写:最高約20コマ/秒
さらにソニーのαシリーズの世界を知るなら「α Universe」へ
野口さんがα7R Ⅲで北海道の野鳥を撮影し、そのカメラとレンズの魅力を「α Universe」で語ってくれています。下のアイコンをクリックすると 「α Universe」へジャンプします。
撮影と解説は写真家・野口純一さん
プロフィール
1968年、埼玉県生まれ。北海道在住。2輪、4輪のエンジニア時代にバイクツーリングで訪れた北海道に惹かれ、2000年に移住。キタキツネの撮影をきっかけに、2002年より写真家として活動を開始。北海道を中心に国内外の野生動物を撮影し、雑誌やカレンダー等の各種媒体に作品を提供。野生動物に関する深い知識と豊富な経験に基づく的確で粘り強い撮影スタイルから生み出される、力強く美しい作品には定評がある。公益社団法人日本写真家協会(JPS) 会員。公式サイト http://www.junsetsusha.com