前回の勝利は2007年というから実に10年ぶり、Epson Modulo NSX-GTが鈴鹿サーキットでの最後の1000kmレースとなる「SUZUKA 1000km THE FINAL」で見事優勝しました!
Epson Nakajima Racingの苦悩
日本最高峰のツーリングカーによるレース、全日本GT選手権に参戦する中嶋悟氏率いるNAKAJIMA RACING。2004年よりメインスポンサーとしてサポートしているのがエプソン販売株式会社だ。
それまで強豪としてチャンピオン争いに加わっていたNAKAJIMA RACINGは、2005年にシリーズがスーパーGT選手権としてリニューアルされたのに伴いダンロップタイヤとパートナーを組む。2006年、2007年はそれぞれ1勝ずつを挙げ上位ランキングをキープしたが、それ以降はチームの成績は下降線。ダンロップユーザーの少なさに起因するデータの収集不足、タイヤ開発の遅れが低迷の要因とみられていた。
そしてとうとう1チームのみのユーザーとなった近年では最下位争いの常連、レース関係者のみならず一部ファンからも「ダンロップでは勝てない」とまで言われていたのだ。
常に見えていた一筋の光明
しかしながらそのダンロップタイヤでも速さを見せるシーンが存在していた。それは雨のレースで、他タイヤメーカー勢に対して明らかに速いラップを刻む場面が見られたのだ。「雨のダンロップ」と言われた所以だが、さすがにブリヂストンやヨコハマタイヤも指をくわえて見ているワケではなく、雨用スペシャルタイヤを開発。そして雨量により最速のタイヤメーカーが入れ替わるという、現在のスーパーGTの見所の一つにもなっている。
しかし今回のレース、決勝は雨一滴落ちなかったドライレース、気温も32度まで上がり完全な「真夏」模様。しかしダンロップは2017年、実はこの「暑さ」に照準を当ててレースタイヤを開発していたのだ、と今となっては想像できる。そして前言を呈したレース関係者の、知識の裏を斯いた、見事な結果を残したのが今回のレースなのだった。
カタイ話はココまで、以下ギャラリーです
スタートドライバーはバゲちゃんこと、ベルトラン・バゲット選手。
予選4番手からの好スタートで3番手にポジションアップ、あまり無理をしないでね。
1回目のピットストップを順調にこなしノートラブルで送り出す、これが大事。
すぐ前を走るのは同じHONDAじゃあないですか、KEIHIN NSX-GTを追いかけます。
マシンもタイヤも絶好調で現在2番手、でもセーフティーカー導入で差が詰まる!
色々ありましたけど、レース終盤トップに立ちいよいよ最後のピットインです。
「逃げろーっ、コースケ!」松浦孝亮選手が心臓バクバクになりながらラストスパート。
「か、勝っちまった!」まさかまさかまさかの優勝ぅぅぅ!
中嶋家ご長男もドライバー2人を祝福、右下で見切れてるのはもしや「カイチョー?!」
「お前ら覚えてろよナー!」笑っている人が実は一番怖いのです。
E広報のYさん、それでは祝勝会の招待状、楽しみにお待ちしております。