キヤノン EOSR6 Mark Ⅲの特徴
高画素化+AF性能進化でコスパ超高し!
発売のひと月前からEOS R6 Mark Ⅲをテスト撮影する機会に恵まれて、あらゆる分野での撮影を試みた。普段EOS R1をメイン機としている筆者が手に持った感じは、とにかく小型軽量、サブ機で持ちたいと思わせる重さだ。
デザインもR5 Mark Ⅱに近く、マルチアクセサリーシューが採用され、最新のストロボに対応している。上部のモード切り替え部がダイヤルか液晶かの違いだけで見た目には大きな違いがない。電源ON/OFFの間にロックが付き、操作性もR6 Mark Ⅱより向上しているのが良い。
撮影した画像をPCモニターで比較して驚いたのが、やはり3000万画素オーバーの緻密で階調豊かな画像だ。最新のデュアルピクセルCMOSセンサーによる高画素化と高感度特性の良さが、撮る歓びを与えてくれる。

『お先に失礼』 撮影地:北海道尾岱沼 2025年11月上旬
冬が始まり里に餌を求めて現れたミヤマカケス。プリ連続撮影に設定して、高速40コマ/秒でトライ。タイミングが遅れたと思ったが、入れ替わる瞬間を見事に捉えていた。
■232mm相当 絞りF5.6 1/4000秒 プラス0.3露出補正 ISO3200 ピンポイント1点トラッキングサーボAF Photo:山本純一
実写で野鳥の飛翔シーンにトライしたが、プリ連続撮影0.5秒で40コマ、R6 Mark Ⅱに比べてCFexpressの採用とバッファが増えたおかげで、JPEG+CRAWでも280枚、約7秒もの連続撮影が可能になり、動きの速い一瞬のシーンを捉えることが楽になった。
電子シャッター特有のローリング歪みは、R6 Mark Ⅱよりも改善されているが、やはり上位機種に比べると多少残るのが気になる。ただ、それ程大きな差はないだろう。
プリ連続撮影を続けると、さすがに電池の消耗は激しい。予備の電池を多めに用意するか大容量のモバイルバッテリーで給電しながら使用すると良い。ちなみにプリ連続撮影は、R5 Mark Ⅱから採用された新型のLP-E6Pでなければ使用不可で、旧タイプのバッテリーでは使用できないため要注意だ。
気になるAFの性能はどうか? 道東で渡り鳥の白鳥をトラッキング1点AFからゾーン〜全面と切り替えてテストした。精度を確かめるために敢えて逆光で撮影したのだが、結果はR6 Mark Ⅱより明らかに精度が高く、R5 Mark Ⅱに近いAF性能だ。
ただし、連続で被写体を捉えながら振り撮りをすると、ファインダー上で僅かなタイムラグを感じる。ごく僅かで一般の方が気づくレベルではないが、そこがプロ機のR1やR5 Mark Ⅱとの差、メモリーと画像エンジンの違いなのだろう。
改良して欲しい点は、やはりアップスケーリングとニューラルネットワークノイズ低減が組み込まれていないこと。確かにDPP4で有料にて使うこともできるが、やはり撮影現場で処理した方が結果がすぐに分かって作品の完成度は高まる。
しかしながら、実売で40万円前後の価格で高画素化と高速AFを実現したR6 Mark Ⅲは、かなりのヒット商品になると思う。キヤノンは「ベーシック」と言うが、とんでもない。コスパの良い新型ハイスペックモデルの登場だ。
キヤノン 「EOSR6 Mark Ⅲ」の○と×
⚪︎ 約3250万画素にアップ
⚪︎ CFexpress対応になった
⚪︎ プリ連続撮影が40コマと高速
× 有線レリーズケーブルが相変わらずピンジャック対応
× モードダイヤルにロックが欲しい
× アップスケーリングとニューラルネットワークノイズ低減がない
キヤノン「EOSR6 Mark Ⅲ」のスペック
【有効画素数】約3250万画素
【撮像素子】高感度・高解像度大型単板CMOSセンサー
【映像エンジン】DIGIC X
【被写体検出ほかAF機能】人物(瞳/頭部)/動物(犬/猫/鳥/馬)/乗り物(車/バイク/鉄道/飛行機)、被写体追尾(動画)、登録人物優先
【常用最高ISO感度】100〜64000
【連続AF追従撮影】メカ12コマ/秒、電子40コマ/秒
【プリ撮影】◯
【AF低輝度合焦限界】マイナス6.5EV(@F1.2)
【動画性能】7K Open Gate/RAW、4K 120P、FHD 180P
【最高シャッター速度(電子時)】1/16000秒
【ファインダー】OLED 約576万ドット/0.76倍
【最大手ブレ補正効果】レンズ協調:中央 8.5段
【メモリーカードスロット】CFexpress Type B/SD デュアル
【大きさ(W×H×D)】約138.4×98.4×88.4mm
【重さ(電池・カード含む)】約699g
【実勢価格(税込)】42万9000円
Photo&Text:山本純一


