ライカカメラ社が新たなM型ライカのラインナップとして“ライカM EV1”を発表した。通常ボディ前面に見えるファインダー窓がなく、なんとM型ライカとしては初となるEVF内蔵したモデルである。

ライカM EV1というM型の新たなラインナップ

M型ライカといえば距離計連動式の光学ファインダー(レンジファインダー)を搭載するカメラというイメージがあるけれど、デジタルカメラとなって一眼レフからミラーレスのEVFが当たり前の昨今、M型ライカもついに光学ファインダーレスカメラが登場した。

レンジファインダーというとブライトフレームの中央にある二重像をピントリングを回して合致させ、ピントを合わせるというものだが、大口径レンズ使用時や近接撮影時などはやはりキビシイものがある。

ライカM11シリーズなどでも使えるビゾフレックス2(外付けEVF)は拡大表示もできるので、大口径レンズ使用時のシビアなピント合わせにも対応できる。しかし、装着時のスタイリングはやはりスマートさに欠けてしまう。

そこで登場したライカM EV1は長年ユーザーからの要望に応えたカタチでの登場という。

ライカM EV1その外観は

そんなライカM EV1をライカM11-P、ライカQ3 43と比較しながら見ていきたい。

パっと見はM型ライカそのものだが、ボディ前面に見えていたファインダー窓がなく、フィルム時代のライカMDのような印象も受ける。貼り革はダイヤモンドパターンで、ライカQ3のよう。

画像: やはり光学ファインダー窓がないと印象はずいぶんと違う。貼り革のパターンはライカQ3に似ている。

やはり光学ファインダー窓がないと印象はずいぶんと違う。貼り革のパターンはライカQ3に似ている。

画像: 左がライカM11-Pで右がライカQ3 43。
左がライカM11-Pで右がライカQ3 43。

正面赤いLeicaロゴの左に四角い小窓は距離系窓ではなく、セルフタイマー用のランプ。丸い窓は輝度センサー。

画像1: ライカM EV1その外観は

マウント部右側にあるレバーはフレーム切り替えレバーではなく、ファンクションレバーで、MFアシスト機能やデジタルズーム、フォーカスピーキングを割り当てることができる。

画像2: ライカM EV1その外観は

ボディ上面を見ると基本的なシャッターダイヤル、シャッターボタン、ファンクションボタンの配置はライカM11と同じだが、ISO感度設定ダイヤルが省略されている。上面の雰囲気はライカM11-DやライカQ3に似ている。

画像: トップカバーにはLeicaのロゴはなく、ISO感度設定ダイヤルもないのですっきりとした軍艦部。

トップカバーにはLeicaのロゴはなく、ISO感度設定ダイヤルもないのですっきりとした軍艦部。

画像: 左がライカM11-Pで右がライカQ3 43。筆記体のロゴやISO感度ダイヤルがないところはライカQ3に近い印象。

左がライカM11-Pで右がライカQ3 43。筆記体のロゴやISO感度ダイヤルがないところはライカQ3に近い印象。

画像: 背面はファインダー接眼部のみがライカQ3のよう。

背面はファインダー接眼部のみがライカQ3のよう。

画像: 左がライカM11-Pで右がライカQ3 43。ライカQ3はモニターが可動式でボタン類は右手側に配されている。

左がライカM11-Pで右がライカQ3 43。ライカQ3はモニターが可動式でボタン類は右手側に配されている。

ボディ背面を見るとライカM11と同様だけれど、ファインダー部分はライカQ3といった感じだ。

搭載するEVFは576万ドットと高解像タイプで、ファインダー倍率0.76倍、60fps、マイナス4〜プラス2dptの視度調整が可能。

画像: ファインダー接眼部。右にはモニター/アイセンサー用輝度センサーの窓がある。またー4dpt〜+2dptの範囲で調整可能な視度調整ダイヤルを装備する。

ファインダー接眼部。右にはモニター/アイセンサー用輝度センサーの窓がある。またー4dpt〜+2dptの範囲で調整可能な視度調整ダイヤルを装備する。

ベースはライカM11

センサーは6030万画素の裏面照射型CMOSセンサーでトリプルレゾリューション技術を搭載し、6000万、3600万、1800万画素の解像度から選択できる。映像エンジンはMaestro III。記録媒体はSD/SDHC/SDXCと内蔵64GB。

Leica FOTOSアプリとの連携も可能。さらに画像の信頼性を確保するライカコンテンツクレデンシャル機能に対応している。

バッテリーはライカ BP-SCL7でライカM11シリーズと同じで、EVF使用時で約237枚、液晶モニター使用時で約244枚の撮影が可能。

レンズ交換可能なライカQ3かと思ったけれど、よく見ると違うのがよくわかる。ライカM11-Pをはじめ、モノクロ専用機のライカM11モノクローム、背面液晶モニターを省略したライカM11-Dなど、ユーザーのニーズにあったライカ選びに新たな一台が加わった。

発売は2025年11月1日。価格はライカストア価格で139万7000円(税込)

ライカM EV1 スペック

撮像素子:裏面照射型CMOSフルサイズセンサー
有効画素数:6030万画素
映像エンジン:Maestro III
レンズマウント:ライカMバヨネットマウント(6bitコード付き)
シャッター:電子制御式フォーカルプレーンシャッター/電子シャッター
最高連写速度:約4.5コマ/秒
ピント合わせ:マニュアル(拡大表示、フォーカスピーキング可能)
ISO感度:ISO 64-50000
液晶モニター:2.95型 約233万ドットタッチパネル
ファインダー:576万ドットEVF、0.76倍
記録媒体:SD/SDHC/SDXC、内蔵64GB
大きさ(W×H×D):約138.8×80.3×38.45mm
重さ:約495g(バッテリー含む)

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