▪️大浦タケシ氏プロフィール
宮崎県都城市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、雑誌カメラマン、デザイン企画会社を経てフォトグラファーとして独立。カメラ誌をはじめとする紙媒体やWeb媒体、商業印刷物、セミナーなど多方面で活動中。
キヤノンの望遠レンズ「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」をレビュー

開放絞りでの撮影ながら、合焦部分のコントラストおよび 解像感は高く、緩さは見受けられない写り。周辺減光の発生もよく抑えている。都内某区の少年サッカーチームが一 堂に会する大会での一コマだが、偶然にもドリブルする選手一人しか写っておらず、印象的な写真に仕上がった。
■400mm 絞りF8 1/3200秒 ISO1600 ピクチャースタイル:スタンダード(モデル:ユキヤ みなとサッカークラブ)
■共通撮影データ/ EOS R5 Mark II WB:オート
スポーツやクルマ・オートバイのレース、鉄道、航空機など、被写体を大きく画面に引き寄せ、迫力ある写真を狙う撮影では便利なスタンダードクラスのRF望遠ズームレンズ。9群12枚のレンズ構成には、蛍石と同様の低屈折・低分散の光学特性を持つUD レンズと、プラスチック樹脂で形成されたPMo非球面レンズそれぞれ1枚を含む。色収差や球面収差、歪曲収差など徹底的に抑えるとともに、ズーム倍率4倍の望遠レンズでありながら絞り開放からコントラストおよび解像感の高い写りを実現している。

レンズシフト方式の手ブレ補正機構・IS もしっかり搭載されており、レンズ単独で5.5段、センサーシフト方式の手ブレ補正機構を搭載するEOS Rシステムのカメラとの組み合わせであれば、協調制御により6段分の補正効果が得られる。超望遠といわれる焦点距離もカバーするレンズだけに、とても心強く感じられる部分だ。加えてエクステンダーの装着が可能なのも頼もしく思える。EXTENDER RF1.4×の使用では140-560mm、RF2×では200-800mmの焦点距離となり、望遠ズームとして向かうところ敵ナシ!といえるだろう。さらに同社オンラインショップなどでは実売価格が10万円に満たないのも特筆すべきところ(※6/27より10/1まで、キヤノンのキャンペーンで、1万円がキャッシュバックされる!)。
残念ながらレンズフード(ET-74B)は同梱されていないが、本レンズとともに同時に購入してもなお、合計では10万円を切るので、迷わずカートに入れるとよいだろう。Touch & Tryのイベントなどでも常に人気の一本だという。

望遠レンズで撮るもののひとつが乗り物だろう。なかでも航空機は手軽に撮れることもあり、人気のある被写体だ。本レンズが1本あれば、空港の展望デッキなどからの撮影は十二分に楽しめる。解像感は高く、周辺減光 なども見受けられない。
■236mm 絞りF7.1 1/1600秒 ISO400 ピクチャースタイル: 風景
Photo &Text:大浦タケシ
RF100-400mm F5.6-8 IS USMのスペック
- 焦点距離:100~400mm
- レンズ構成:9群12枚
- 画角(対角線):24°~6°10′
- 最短撮影距離:0.88m(200mm 時)
- 最大撮影倍率:0.41倍(400m 時)
- 最小絞り:F32(100m 時)、F45(400m 時)
- 絞り枚数=9枚
- フィルター径:67mm
- レンズフード:ET-74B(別売)
- 最大径×長さ:約φ79.5mm×164.7mm
- 重量:約635g
価格:オープン(実売9万3500円)
発売日:2021/10/28