キヤノンからEOS R50が発表されました。24メガ・APS-C EOS Rシステムのローエンドを担うエントリーモデルで、同時にEOS Kissというブランドは登場から約30年でひとまずの終焉ということになりそうです(EF-MマウントのEOS Kiss M2は継続販売)。

EOS R10をさらにシンプル=かんたんキレイに。

画像1: EOS R10をさらにシンプル=かんたんキレイに。

先に登場したEOS R10との違いは、主に操作性。R10は2ダイヤルでサブ電子ダイヤルとマルチコントローラーを持ち、ボディ前面にフォーカスモードスイッチを持つなど、小型ボディにミドルクラスの操作性を詰め込んだモデルとなっていますが、R50は1ダイヤルとなり、エントリー向けに簡単に扱えるように構成されています。

EVFのドット数は同一の約236万ドットながら背面モニターはR50が162万ドットと、より高精細なパネルが採用されているのは興味深いポイント。ちなみにボディ内手ブレ補正はどちらも持っていません。

画像: 簡単キレイの実現のために、エントリークラスにこそ被写体認識は重要だと豊田は考えていましたが、それをいち早く実現したのはキヤノン。これがEOSブランドのAF性能のローエンドってことだからね。これぞ王者キヤノンの貫禄だね。

簡単キレイの実現のために、エントリークラスにこそ被写体認識は重要だと豊田は考えていましたが、それをいち早く実現したのはキヤノン。これがEOSブランドのAF性能のローエンドってことだからね。これぞ王者キヤノンの貫禄だね。

画像: DPP4でAFポイント表示させた図。撮影中はしっかり瞳を追いかけ回してました。被写体認識といえばこれまでは上位モデルだけの特権だったけれど、ついにエントリー機でも楽しめます。レンズのAFが静粛かつ高速で快適。一応だけどISO6400です。 ■RF-S55−210mm F5-7.1 IS STM プログラムAE(F7.1 1/400秒) プラス1.0露出補正 WB:オート ISO6400 ピクチャースタイル:オート

DPP4でAFポイント表示させた図。撮影中はしっかり瞳を追いかけ回してました。被写体認識といえばこれまでは上位モデルだけの特権だったけれど、ついにエントリー機でも楽しめます。レンズのAFが静粛かつ高速で快適。一応だけどISO6400です。
■RF-S55−210mm F5-7.1 IS STM プログラムAE(F7.1 1/400秒) プラス1.0露出補正 WB:オート ISO6400 ピクチャースタイル:オート

画像: 被写体認識「自動」は、飛ぶ鳥相手だと上手く行かないことが多いと感じたので「動物優先」推奨。あと動体撮る時はAIフォーカスよりサーボAFの方が明らかに安定しています。EVFのラグも小さいのでエントリー機とは思えない撮影快適性がありました。これにはビックリ。 ■RF-S55−210mm F5-7.1 IS STM シャッター速度優先AE(F7.1 1/400秒) プラス0.3露出補正 WB:オート ISO800 ピクチャースタイル:オート

被写体認識「自動」は、飛ぶ鳥相手だと上手く行かないことが多いと感じたので「動物優先」推奨。あと動体撮る時はAIフォーカスよりサーボAFの方が明らかに安定しています。EVFのラグも小さいのでエントリー機とは思えない撮影快適性がありました。これにはビックリ。
■RF-S55−210mm F5-7.1 IS STM シャッター速度優先AE(F7.1 1/400秒) プラス0.3露出補正 WB:オート ISO800 ピクチャースタイル:オート

AFシステムは非常に強力で、エントリークラスながら上位モデルと同等の被写体認識AFを持っており、人物(瞳/頭/頭部/胴体)と動物(犬/猫/鳥)、乗り物(車/バイク)にも対応するなど本気の性能です。

画像2: EOS R10をさらにシンプル=かんたんキレイに。

本機で最も驚かされたのが、EOS KissM2よりも小型なこと。本機はより小径なEF-M(φ47㎜)ではなく大径なRFマウント(φ54㎜)を採用しているのにも関わらず、です。キヤノンの開発陣の意地と矜持を感じさせられました。
また新たな試みとしてアドバンスA+とクリエイティブブラケットが追加され、より簡単キレイの性能を高めています。

RF-S55-210mm F5-7.1 IS STM 主な仕様

●焦点距離:88-336mm(35mm判換算)
●最短撮影距離:0.3m(W)/0.35m(T)
●最大撮影倍率:8群11枚
●最小絞り:F22(W)-32(T)
●絞り羽枚数:7枚
●フィルターサイズ:55mm
●大きさ・重さ:φ69.0×92.9mm・約270g
●付属品:-

今回、EOS R50と同時に発表されたのがRF-S55-210mm F5-7.1 IS STM。小振りな太巻きサイズは、これまでRF-S用の望遠レンズはありませんでしたので、本レンズの登場でエントリー向けのEOS Rシステムが完成した、と見ることが出来そうです。

驚異的なフルオート性能。まさに「押すだけ」で解決!?

画像: この望遠ズームが実に良かった。写りは抜群だしサイズもコンパクトでAFはスッコスコ。EOS KissM2とかの時代は何だったんだ? って感じるくらいに全部の性能が大きく上がっています。これでエントリー機とは末恐ろしいものがあるよ。 ■RF-S55−210mm F5-7.1 IS STM プログラムAE(F7.1 1/200秒) プラス0.7露出補正 WB:オート ISO200 ピクチャースタイル:オート

この望遠ズームが実に良かった。写りは抜群だしサイズもコンパクトでAFはスッコスコ。EOS KissM2とかの時代は何だったんだ? って感じるくらいに全部の性能が大きく上がっています。これでエントリー機とは末恐ろしいものがあるよ。
■RF-S55−210mm F5-7.1 IS STM プログラムAE(F7.1 1/200秒) プラス0.7露出補正 WB:オート ISO200 ピクチャースタイル:オート

今回試用したのはホワイトボディ。非常に小型ではありますが、ホールド性が良く、カメラを振り回しても手から滑り落ちることはなさそうですし、撮影中に手が触れるすべての面が面取りしてあり、肌当たりが柔らかいところも注目してほしいポイントです。こうした非常に細やかな配慮をしているのはキヤノンだけの特徴でもあります。

撮影してまず感じるのが高いAF性能。全域AFでも撮影者の意図どおりにAFしてくれると感じられる制御で大変に快適でした。撮影シーンを問わず安定して高速かつ正確にAFしてくれるので信頼性も非常に高く安心してカメラ任せにできそうです。

画像: 驚異的なフルオート性能。まさに「押すだけ」で解決!?

被写体認識についても強力で、何気なく鳥にレンズを向ければパッとAF枠が追従する様子は感動的でした。現状で突出した被写体認識性能をキヤノン機は持っています。
新機能のアドバンスA+については、筆者が試した限りのシーンでは自動で電子シャッターになることと、撮影後に必ず処理時間が発生することもあり、発展途上の感が強かったことと撮影リズムが掴みにくく、積極的に試そうという気持ちにはなりませんでした。

画像: これ、試作機特有の不具合かも知れませんが、画面下部にうっすらと横線が…報告済みです。ってのは置いといて、写りが良いのよ。DLO効いてるけど、このサイズ感でこの画質なら嬉しいし「スマホじゃ撮れないカメラならではの世界」ってやつをしっかりと実現できています。 ■RF-S55−210mm F5-7.1 IS STM プログラムAE(F8.0 1/400秒) プラス0.3露出補正 WB:オート ISO800 ピクチャースタイル:オート

これ、試作機特有の不具合かも知れませんが、画面下部にうっすらと横線が…報告済みです。ってのは置いといて、写りが良いのよ。DLO効いてるけど、このサイズ感でこの画質なら嬉しいし「スマホじゃ撮れないカメラならではの世界」ってやつをしっかりと実現できています。
■RF-S55−210mm F5-7.1 IS STM プログラムAE(F8.0 1/400秒) プラス0.3露出補正 WB:オート ISO800 ピクチャースタイル:オート

新レンズのRF-S55-210mmとR50を組み合わると約600g少々と、望遠レンズを付けているとは思えない驚異の軽さ。重量バランスも良く、レンズ側のISで手ブレを気にすることフレーミングも安定して撮影できました。

このレンズは写りも良く、特に遠景側では「このサイズのレンズがこんなに写るの!?」という驚きがあります。接写性もよく最短でレンズ先端から50cm程度まで寄れるというのも魅力。このクラスの望遠ズームとしてはニコンZ50-250mmが最良の望遠ズームだと思っている筆者ではありますが、甲乙付けがたい光学性能に感心しました。

さらに言えば強力なAFシステムを持つEOS Rシリーズには大きなアドバンテージがあります。開放F値が暗いのでISO感度はガンガン上がる傾向とはなりますが、単焦点レンズで運用しつつ、ちょっと望遠が欲しい時の懐刀としてそっと忍ばせるレンズとしても良さそうです。

「撮影者の矜持=操作性」を残しておきたいならEOS R10。

画像: テレ端での描写力もお見事。ワイド側はR8で、望遠側はR50で、みたいな使い分けしても良いかも、と思っちまうくらい気に入っています。2台持ちでもヘッチャラなくらいコンパクトだし。 ■RF-S55−210mm F5-7.1 IS STM プログラムAE(F8.0 1/400秒) プラス0.3露出補正 WB:オート ISO400 ピクチャースタイル:オート

テレ端での描写力もお見事。ワイド側はR8で、望遠側はR50で、みたいな使い分けしても良いかも、と思っちまうくらい気に入っています。2台持ちでもヘッチャラなくらいコンパクトだし。
■RF-S55−210mm F5-7.1 IS STM プログラムAE(F8.0 1/400秒) プラス0.3露出補正 WB:オート ISO400 ピクチャースタイル:オート

画質性能的に特徴的なものはありませんが、突出したAF性能と簡単操作によって、「簡単キレイ」は次のステップへと進み他社をリードしています。つまりビギナーにオススメ出来る唯一のカメラです。またEOS R50はエントリー機だからと言って撮影性能的に我慢している部分はなく、被写体認識AFが強力に撮影をサポートしてくれるので写真の腕が上達したかのような気持ちになれるところもGood。

筆者個人としては、より積極的に操作できるEOS R10の方がオススメですが、EOSR50のこのサイズ感とホワイトボディの可愛らしさはどうにも魅力的。またRF-S18-45mmのシルバーカラーはEOS R50のレンズキットでしか手に入らないという悩ましさがあります。

画像: このレンズは至近側の周辺部以外は非常に良い写り。モノクロもスタンダードから彩度を抜いただけっていう感じで、画作り的には可もなく不可もなしなタイプ。イチャモン付けるとしたらそのくらい。困ったね、全く。 ■RF-S18−45mm F4.5-6.3 IS STM プログラムAE(F5.6 1/60秒) WB:オート ISO400 ピクチャースタイル:モノクロ

このレンズは至近側の周辺部以外は非常に良い写り。モノクロもスタンダードから彩度を抜いただけっていう感じで、画作り的には可もなく不可もなしなタイプ。イチャモン付けるとしたらそのくらい。困ったね、全く。
■RF-S18−45mm F4.5-6.3 IS STM プログラムAE(F5.6 1/60秒) WB:オート ISO400 ピクチャースタイル:モノクロ

画像: 「撮影者の矜持=操作性」を残しておきたいならEOS R10。

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