デジタルカメラの動画撮影機能を使っていますか?「そう言えば購入してから一度も使ったことがないなぁ...」なんてモッタイない! 写真家、映像作家として活躍する上田晃司さんに動画の楽しさ、奥深さを教えてもらう連載企画です。この記事は月刊カメラマン誌に掲載されたものです。

ニコン Z 6の動画性能をチェック!」

今回のポイント
●静止画同様に動画撮影時でも高感度性能が高いZ 6
●ボディ内手ブレ補正(VR)も有効なので活用しよう!

Z 6 は FHD 120P 収録時でも FX フォーマットで撮影できる!

ニコン Z 7 の動画撮影については紹介したが、今回はニコン Z 6 についてご紹介しよう。外観を見るだけでは Z 7 も Z 6も同じだが、Z 7 が高画素モデル、Z 6 が高感度+連写に強いモデルという位置づけだ。動画撮影機能を見てみると、基本機能は両機種ともほぼ同じで4K UHD 30Pのフルフレームでの収録に対応している。

Z 6 のアドバンテージは、やはり静止画同様に高感度性能だろう。ISO3200 や ISO6400 の動画収録でもノイズは少なく、夜のシーンでもノイズの少ないクリーンな映像を撮影できる。高感度の動画撮影ではノイズが目立つカメラも多いが、Z 6 は良好に動画の高感度ノイズ低減しており、とても綺麗な印象だ。明るいシーンなどでは Z 7、ローライトシーンでは Z 6 といった よう使い分けができそうだ。

さらにZ 7とZ 6の大きな違いは、FHD1 2 0 P 収録時の使用しているセンサー面積の違いもある。Z 7 では120P 収録時はDXフォーマットになるが、Z 6 ではFXフォーマットで収録できる。クロップされないため、通常の動画撮影と同じ画角で撮れるため、違和感なく撮影できるのもZ 6の魅力だ。

作例動画 01 高感度ISO3200

▼ ISO3200で香港の金融街を撮影した。4K 画質で見てもノイズなどはまったくと言っていいほど目立たない印象だ。優秀な高感度性能のお陰で50mm f/1.8 SをF4まで絞って撮影することができた。

画像: 月刊カメラマン2018年12月号「動画しましょう!」作例01 ニコンZ 6 youtu.be

月刊カメラマン2018年12月号「動画しましょう!」作例01 ニコンZ 6

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作例動画 02 高感度ISO6400

▼暗めの場所でISO6400にて撮影。通常は明るめのレンズでなければ撮影が難しいが、F2.8まで絞って適度な被写界深度を得られた。ISO6400でもほとんどノイズ感が感じられない。

画像: 月刊カメラマン2018年12月号「動画しましょう!」作例02 ニコンZ 6 youtu.be

月刊カメラマン2018年12月号「動画しましょう!」作例02 ニコンZ 6

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ボケなどもフルに活かせるのがZ 6 のスローモーション動画だ。また、スロー モーション撮影はボディ内で再生できるため、その場でプレビューできるので便利だ。ボディ内では再生のフレームレートにより 4~5 倍のスローモーションを作ることができる。30P再生であれば 4 倍スロー、24P再生であれば 5 倍スローになる。

またスローモーション時にクリエイティブピクチャーコントロールを適用させることもできるので、イメージに合わせてクリエイティブにフィルター効果を加えることができるのも魅力だろう。

ボディ内 VR(手ブレ補正)も、もちろん動画撮影では力を発揮する。大きくカメラ を動かさなければ、ほぼブレが目立たない動画を撮影できる。動きながら撮影する場合は、さすがにジンバルなどを使用する必要があるが、ボディ内 VRは効果抜群なので活用していただきたい。

作例動画 03 スローモーション

▼120Pのスローモーションを撮影した。フルフレームのお陰で 35mm f/1.8 Sの画角を活かすことができた。さらに、クリエイティブピクチャーコントロールのレッドを使いイメージを作り上げている。

画像: 月刊カメラマン2018年12月号「動画しましょう!」作例03 ニコンZ 6 youtu.be

月刊カメラマン2018年12月号「動画しましょう!」作例03 ニコンZ 6

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