本誌の表紙撮影でもお馴染みのポートレートカメラマン・藤里一郎氏の写真展が銀座のギャラリー・アートグラフで開催されている。パナソニック LUMIX GX7 MarkⅢに内蔵されている[LモノクロームD]というモードで撮影した黒白作品を、新発売されたインクジェットペーパー「Arista Ⅱ」でプリントしている写真展だ。
作家コメント(ギャラリー・アートグラフHPより)
「写真学生時代、暗室にはいるのが割と好きだった。
プリント作業が特に好きで、時間を作っては
“焼き”に徹していた。
薬液の中の印画紙からジンワリと写真が浮き出てくる
時間を思い出すと少しニヤケてくる。
今回使ったカメラはPanasonicLUMIX GX7 mk3という名機。
内蔵されているLモノクロームDというモードを試してみたかったのだ。
往年のフイルムの粒状性を再現したというのだからこれは
『たまらん』感がハンパない。
同時にアノ暗室でのドキドキ感がよみがえる。
早くプリントしてみたい。
そこで相棒に選んだのは新しいインクジェット紙『Arista II』だ。
薄手の紙ではあるが、なにか『特別感』がある。
そしてプリントしてみるとその感覚が実感となって画に現れてくる。
飛びすぎない白の再現、漆黒の黒からグレーへの描写、温黒調のトーンはまるでカフェラテのようなマイルドさ。
やばい、全てが好みじゃないか。
新しくもあり、ノスタルジックも感じるこの紙。
僕のモノクローム表現のスタンダードにしたいと思う。
写真家 藤里一郎」