月刊カメラマン誌「ジャンル別フォト講座」にて好評連載中「スナップ」の講師・内田ユキオさんによるWebカメラマンスペシャルセミナー。このセミナーをもっと知りたい方は月刊カメラマン誌2017年7月号別冊付録をご参照ください。短期連載は付録よりの引用です。
http://www.motormagazine.co.jp/shop/products/detail.php?product_id=838

最初に「自分にとっての基本レンズ」を決める!

スナップ写真とは何か?まずそれを決めておきましょう。諸説ありますが、“特別な準備をしないで出会いによって撮られたもの”と考えることにします。事前にアイディアを練って知人にモデルを頼み、何十分もかけて撮ったようなものはスナップとは呼びづらいですよね。

一瞬の出会いをどう切り取っていくかがスナップ写真の醍醐味であり、そのためにどうすればよいかをまとめてみました。スナップ写真で、いちばん最初に決めておくべきこと、それはレンズ。

画像: ▲【50mm】センサーサイズや絞り値にもよるが背景がボケるので、主題が浮き立って強さが出る。情報量が少ないため、ドラマ性をどう持ち込むかが鍵。 ■リコーGXR A12 50mmF2.5 絞り優先AE(F4) ブリーチバイパス

▲【50mm】センサーサイズや絞り値にもよるが背景がボケるので、主題が浮き立って強さが出る。情報量が少ないため、ドラマ性をどう持ち込むかが鍵。
■リコーGXR A12 50mmF2.5 絞り優先AE(F4) ブリーチバイパス

皆が口をそろえて、「レンズは一本を長く使い続け、画角を自分のものにすべき」と言います。ズー
ムなら焦点距離を決めて動かさないこと。3 カ月でいいのでひとつのレンズで撮ってみてください。ファインダーを覗かなくても、どこからどこまで写って、どれくらいの距離で撮ればよいのか、わかってくるはずです。

画像: 【200mm】▲被写体に恵まれると肉眼を越えた表現ができるが、インパクトはあっても深みのない写真になりがち。とはいえ、使っている人が少ないので個性が出せるかも…。 ■シグマ SD15 APO70-200mmF2.8EX DG OS 絞りF8 1/400 秒 ビビットモード

【200mm】▲被写体に恵まれると肉眼を越えた表現ができるが、インパクトはあっても深みのない写真になりがち。とはいえ、使っている人が少ないので個性が出せるかも…。
■シグマ SD15 APO70-200mmF2.8EX DG OS 絞りF8 1/400 秒 ビビットモード

じゃあその一本は? これは相性=適正があって、まずは被写体との距離、ボケ具合、遠近感、もちろん画角も…と、いろんな好みが影響します。

画像: 【35mm】▲もっとも肉眼に近くて自然とされ、愛用者も多い。その自然さがつまらないと感じられないよう、ア クセントになるところを作るよう意識すると、さり気なさと強さが共存できる。 ■フジフイルムX100 絞り優先AE(F5.6)プロビアモード

【35mm】▲もっとも肉眼に近くて自然とされ、愛用者も多い。その自然さがつまらないと感じられないよう、ア
クセントになるところを作るよう意識すると、さり気なさと強さが共存できる。
■フジフイルムX100 絞り優先AE(F5.6)プロビアモード

画像: 【28mm】▲遠近感があって背景を大きく取り込める反面、広い画角を整理しきれずまとまりのない写真になりやすい。寄り気味で、角度をつけ過ぎないのが使いこなしのポイント。 ■リコーGR Ⅳ プログラムAE 絞りF2.8 1/160 秒

【28mm】▲遠近感があって背景を大きく取り込める反面、広い画角を整理しきれずまとまりのない写真になりやすい。寄り気味で、角度をつけ過ぎないのが使いこなしのポイント。
■リコーGR Ⅳ プログラムAE 絞りF2.8 1/160 秒

28mm から50mm(フルサイズ換算)までがよく使われ、超広角による歪みや、望遠の圧縮された遠近感や薄いピントは好まれません。まずは自分にとっての一本を探ってみてください。

今回のポイントは3点!

❶スナップの醍醐味は一瞬の出会いをどう切り取るか!?
❷最初に使用レンズを決め、3 カ月間使いこなすべし
❸超広角&望遠もリスク覚悟で挑戦すれば可能性が開ける!!

撮影・解説は自称「最後の文系写真家」内田ユキオさん

画像: ▲内田さんのブログについてはプロフィール写真をクリックしてください。 www.yuki187.com

▲内田さんのブログについてはプロフィール写真をクリックしてください。

www.yuki187.com

公務員を経てフリーフォトグラファーに。自称「最後の文系写真家」。モノクロのスナップに定評があり、ニコンサロン、富士フォトサロンなどで個展を開催。本誌をはじめ、新聞、雑誌に寄稿し、写真教室の講師など精力的に活躍中。主な著書には「ライカとモノクロの日々」、「いつもカメラが」など。

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