今回、マンフロットが扱う大小3個のLEDとサポートするスタジオ機材を組み合わせて、省スペースでも組めるブツ撮りセットを3パターン試しました。<その2>では3つめの,さらにコンパクトなLEDを使った軽快セットです。
さらにコンパクトなLEDを使った軽快セット(総額約30万円)
バイカラーLEDと2つの小型LEDでセット
実車をスタジオで撮るときと基本的に同じライティングにしてラジコンカーの卓上撮影を試みた。背景に光沢のある黒いペーパーを敷いてバックを立ち上げる。トライグリップのディフューザーをトップライトとして設置し、クルマのフロントウインドーにきれいに映り込むようにディフューザーのエッジに黒いケント紙を張った。
クルマのサイド面、タイヤホイールを浮き立たせるようにトレーシングペーパー越しにミニ三脚に設置した小型LEDをやや逆光ぎみに照射。フロントグリルも同じように左前から当てた。シンプルなライティングと背景の工夫でクルマの魅力がグッと増した。
LYKOSバイカラー色温度可変LED (7万5000円)
MLCROMA2色温度可変LEDライト (5万8000円)
バイカラーは高い色再現性を有し、さらに色温度を好みによって変えることで被写体を効果的に演出できるLEDだ。調光も可能なので光量バランスを取りやすい。今回は試せなかったが、別売りのブルートゥースダングルを装着することでスマートフォンによる複数ライトの光量や色温度コントロールなどが手元で可能になる。
三脚 MT190CXPRO4(写真左・5万2000円)+雲台MHXPRO-3W(1万8000円)
三脚 MT057C4-G(写真右・11万4000円)+雲台MH057MO(3万3200円)
トライグリップ75㎝( 1万1800円)
ディフューザー2絞り (1万1800円)
一定の明るさを保つLED光源=定常光は、撮影を見たまま容易にするポイントだ!
いまやブツ撮り・商品写真はホームページをはじめFaceBookやインスタグラムなどのSNS、オークションやネットショップといったネット関連はもちろん、カタログやポスターなどに使われる機会が頻繁にある。そこで、オンラインショップ商品撮影用に室内簡易スタジオを作ることをお勧めしたい。スタジオは天候に影響されることなく、光を自分でコントロールできる。
今回は、事務所の一角にマンフロットのスタジオ用品セットを利用して組み上げ、光源にはLEDを使った。なぜなら『モノができるだけ正しい色で美しく印象的に見える』撮影が、見たままに容易に可能になるからだ。写真のクオリティの向上は、商品の売り上げアップにつながる。さまざまなパターンのスタジオセットを組むことができるマンフロットのスタジオ用品で、いつでも使える簡易スタジオを導入する価値は充分あるだろう。今回示したブツ撮りセットが、それぞれの撮影状況や予算に適したセットを組む際の参考になればありがたい。
次回は、同様に簡易スタジオでマンフロットのストロボ機材を使って、人物撮影を試みる。
永元 CHECK!
Good point -1
●マンフロットが扱うスタジオ用品は、基本的な骨格から便利で細かな装置まで品揃えが豊富。
Good point -2
●操作性を含めたデザインがスマートにまとまっている。
こうなりゃ最高
プロクオリティですが、もう少しお安くなると最高です…
●問い合わせ:マンフロット www.manfrotto.jp
●撮影協力:株式会社タミヤ http://www.tamiya.com/japan/index.htm
*価格は2017年1月号掲載時のままでメーカー希望小売り価格(税別)です。
撮影・解説■ 永元秀和
日本大学芸術学部写真学科卒業後、モーターマガジン社写真部に所属。JRPA(日本レース写真家協会)会員。写真展に「クルマとどこまでも」(富士フイルムフォトサロン東京)