月カメ2020年2月号の第一特集「ソニーを止めるな!」では、ソニーαシリーズと、そのライバル機種のアウトラインをP036-037で紹介しております。「文字が小さくて読みづらい!」とのお声がございました。

キヤノン EOS-1D X MarkⅡ

登場からもうすぐ4 年となる日本を代表するもうひとつの一眼レフフラッグシップモデル。クイックリターンミラーの限界に挑んだ究極の機械を味わうことができる幸せが本機にはある。超高速連写中でもピントの正否が分かる上質なOVF と抜群の安定感を誇るミラー動作の素晴らしさはD5を超えているように思う。

他のEOSと比べてもすべての造りが別次元の特別なEOS。AF 性能に得手不得手を感じさせられるシーンがあることとバッテリー消費の大きさで負けている感はあるが、ミラーレス機のような快適なLV 性能や充実した動画機能はライバルには無い武器。D5 と同じく究極を体感できるカメラなので1度は触れて欲しい。

●発売日:2016年4月28日
●大きさ・重さ(バッテリー・カード含む):158×167.6×82.6㎜・1530g
●実売ボディ価格(税別):67万8000円

キヤノン EOS R

快適なレスポンスと意欲的な操作性、完全新規マウントで登場したフルサイズミラーレスEOSの初号機。ボディのクラス的にはミドルクラスなので、上位モデルの使い心地を期待するとやや期
待はずれ感はあるけれど、柔軟性の高いオートの性能は他社を圧倒する完成度を誇る。

特にRFレンズと組み合わせた際の快適性を知ってしまうとEF マウントアダプターの恒常的な使用には少し疑問を感じてしまうが、EFレンズも完全電子マウントなので使用感そのものは全く悪くない。ライバル機と比べて「簡単キレイ性能」で勝っているが、EVFの覗き心地などのカメラとしての質感では少し負けていることと、手の届くレンズがないのが不満だ。

●発売日:2018年10月25日
●大きさ・重さ(バッテリー・カード含む):135.8×98.3×84.4㎜・660g
●実売ボディ価格(税別):23万7500円

キヤノン EOS RP

エントリーフルサイズミラーレスというコンセプトの下、小型軽量で手頃なボディ価格を掲げる本機。EOS Rの快速・快適性能はそのままにさらに簡単キレイに磨きをかけ、まるでフルサイズのEOS Kissのような存在。事実APS-Cのエントリー一眼レフであるEOS Kiss X9iよりもコンパクトで軽いフルサイズ機なのだ。

EVFの表示クオリティや操作系のデザインがビギナー向けなので、積極的にファインダーを覗いて撮影したい人からは不満が出そうだが、前述の通り、進化した簡単キレイ性能を持っていることは注目に値する。その一方でRF レンズのほとんどが10万円を超えるという事実は、エントリー向けには不都合な真実ではある。

●発売日:2019年3月14日
●大きさ・重さ(バッテリー・カード含む):132.5×85×70㎜・485g
●実売ボディ価格(税別):16万500円

キヤノン EOS M6 MarkⅡ

APS-C フォーマット機で最多となる32MP 超の画素数を持つハイパフォーマンスモデル。内蔵EVFを持たない分コンパクトではあるけれど、反面動体撮影は物理的に少し苦手。カメラとしての性能は素晴らしく、EOS Mシリーズで最良と感じられる造りの良いボディと卓越したAF性能など、安心して使えるカメラに仕上がっている。

だが、EF-Mレンズのラインナップは乏しく32MPの解像性能を味わい尽くそうとすると、マウントアダプターを利用する他無いというのは少々不満。現状ではスタンドアローンで対応するレンズが少ないというのは閉じたシステムと言わざるを得ない。今後のレンズラインナップ充実に期待したい。

●発売日:2019年9月27日
●大きさ・重さ(バッテリー・カード含む):119.6×70×49.2㎜・408g
●実売ボディ価格(税別):11万5000円