応用 編 ポイント
● OM-D E-M1 MarkⅡは静止画同様、手ブレ補正機能は動画でも有効!
●「動画専用ピクチャーモードFlat」など動画のプロも喜ぶ機能が充実
作例動画で「手ブレ補正効果」をぜひ確認して欲しい!
筆者がOM-D E-M1 MarkⅡを使用して、他メーカーと比べて群を抜くと感じる機能がある。それは静止画撮影で恩恵を受けている方も多いと思うが「手ブレ補正」だ。動画撮影でも重要なことは、いかに不自然なブレをなくすかだ。どのメーカーもレンズやカメラに手ブレ補正は搭載しているが、静止画でなら力を発揮するものが多い。
しかし本機には「使える手ブレ補正」が搭載されている。しかも、ボディ内手ブレ補正に加え、電子手ブレ補正も併用でき「4K」での収録に対応している。
電子手ブレ補正を使った場合、カメラによっては4KではなくFHDになってしまう機種も多い。もちろん電子手ブレ補正を使うと画角は狭くなってしまうが、効果は絶大だ。
実際に手ブレなし、センサーシフト式による補正(M-IS1)、センサーシフト式&電子式 手ブレ補正(M-IS2)で比較してみた。M-IS1でも効果はかなりあるが、M-IS2になるともはやジンバルを使用しているかのようだ。動きながらも滑らかで見ていて気持ちいい。
ワンポイントアドバイスとしてはカメラストラップを少し短めにして、前に出すようにピンと張って撮影することでさらにブレは小さくなるのでオススメだ。
また、三脚を使う際でも船や電車に乗ってM-IS2で撮影するとブレがなくなりとても綺麗に撮影できた。本機の手ブレ補正を使えば、三脚やジンバルまで必要ないくらいしっかりと撮影できてしまう。
作例動画02 手ブレ補正効果は明確!
▼M-IS1を使い4Kで撮影した。4Kの設定でも電子手ブレ補正とセンサーシフト式を併用できるメリットは大きい。パンなどをすると少し不自然になるのでパンする際は少しゆっくり目がよさそうだ。
作例動画03 比較してみると、その違いに驚き!
▼手ブレ補正なしとM-IS1の比較動画を見てみよう。手ブレを使わない場合は残念ながらブレが目立つ、しかしM-IS1で撮影するとジンバルを使用したかのように滑らかな動画を撮影できる。
その他プロも喜ぶ機能が充実している。まずは動画専用ピクチャーモードにFlatが用意されている。グレーディングをする用に用意されているので、できるだけ情報量を多く収録したいユーザーはぜひ使ってほしい。
FHD画質でよければクイックやスローモーション撮影にも対応している。30pの場合、スローは0.5Xまでなのでもう少しスロー効果が欲しい所ではある。
また、HDMIから4:2:2 8bitの動画を出力できる。外部レコーダーを使うユーザーであれば、より多くの色情報を記録できるのでグレーディングを重視の方は活用してみよう。
これだけの動画機能を搭載しているので、既存のOM-D E-M1 MarkⅡや新規のユーザーはぜひOM-Dムービーを撮影して表現の幅を広げてもらいたい。
作例動画04 0.5倍スロー効果
▼0.5倍のスロー効果を使って撮影。画質はFHDになる。車や人が少しゆっくりと動き、ドラマチックになっていることが分かるだろう。
作例動画05 「FHD ALL-I」で撮影
▼「FHD ALL-I」でフェリーからの風景を収録した。動きはそんなに激しくはないが、波の動きなど綺麗に表現できている。編集時もデーコードが必要ないので非常に楽だ。ピクチャーモードはFlatにしてグレーディングしている。
これだけの動画機能を搭載しているので、既存のOM-D E-M1 MarkⅡや新規のユーザーはぜひOM-Dムービーを撮影して表現の幅を広げてもらいたい。