XF30mmF2.8 R LM WR Macro / XF60mmF2.4 R Macro / XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro

画像: XF30mmF2.8 R LM WR Macro / XF60mmF2.4 R Macro / XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro

今浦:60mmマクロが昔から好きなんだけど、今となってはAFが厳しい。
山田:私も大好きなレンズだけど、え、もしかしてAFで使ってるの?
今浦:もちろん基本はAFでしょう。となると撮影行為そのものが厳しいから。ただし描写そのものは優秀ですけどね。
曽根原:これ(60mmF2.4 R Macro)もDCモーターですよね。
上野:当時はDCだけだったんですよ。そもそも当時の我々はフォーカスレンズ群を軽くしてAF速度を優先し、その結果多少大きくなるであろう諸収差の低減はソフトウェアで対応する、みたいな発想ではなかったので。おまけにマクロレンズだと繰り出しが長いので、DCによる動作の重さが余計に感じられるんでしょうね。でも、いまだに僕は物撮りで使っていますよ。今浦さんが言われたように、描写は今でも一級品なので。
今浦:物撮りとか三脚完全固定で撮れるお花とかはまったく問題ないです。でもね、フィールドに出た途端にもうムリ(笑)
豊田:バイワイヤだから、人力で一気にフォーカスができないんですよ。だからフィールドだと正直厳しい。令和基準だと尚更…。
山田:そう? 俺はこの60㎜に接写リング(マクロエクステンションチューブ)を4枚噛まして、屋外でお花撮っているけどな。
今浦:一般の人はそんなことやりませんって(笑)
山田:と、いうのは前フリでして…ここで言っておかないといけないのは、現行ミラーレスのシステムで純正接写リングを出してるのってフジだけなんですよ。知ってた?
今浦:それ、マジすか? いま他社って作ってないんだ…。 フジは11mmと16mmがありますよね。
上野:当時、「Xマウントは寄れない」ってすごく言われましたからね。
山田:純正ってすごいなと思うのは、4枚つけてもちゃんと通信するんです。これまで中華物も山のように買ったんだけど、4枚重ねても動くのって本当にないから。立派です。
編集部:あのー、変態話はその辺で(笑)。マクロは80mm(F2.8 R LM OIS WR Macro)もありますけど。
豊田:自分は60mmマクロの方が全然好きです。
編集部:でも80mmはリニアモーターなんだよね?
今浦:そうではあるんですけど…60mmの代わりとしては使えないと思います。
曽根原:80mmは解像に全フリなので、ボケ味とかを語らなければいいんですけどね。
今浦:30mm(F2.8 R LM WR Macro)も同じ傾向ですね。マクロ撮影に特化した描写。
編集部:厳しいな。ボケてたらそんなに変わらないのでは?
今浦:いやいや。ボケ量だけじゃなくて、やっぱボケを使いたい、見せたいんですよ。玉ボケ、丸ボケ、そういうのを活かしたいとなると、フジでは60mmマクロが一番なんです。たとえば風景とかだと、森を背景に手前の花を撮るじゃないですか。すると30mmだと後ろのボケの端っこの方は全部三角形なんですよ! すごいんですよ、それが!
上野:確かに風景用のレンズという意識では作ってないですね…あくまでマクロという枠組みの中でのものなので。
今浦:56mmF1.2が作れるメーカーでこれかいと、思っちゃうから。残念。
編集部:じゃあ、風景的にボケを生かすような撮り方なら56mm(F1.2 R WR)の方がいいってこと?
今浦:間違いなくそうですね。56mmのWR型のボケは絶品ですから。もう少し寄りたいと思えば、それこそ接写リング付ければいいんですから。 
上野:80mmや30mmのマクロは、マクロレンズ本来の使い方をすれば背景も綺麗にボケると思います。そこは設計時にしっかり意識しているので。今浦さんの使い方は本来望遠レンズでの撮り方に近いですよね。あと、その2本はメカ的にも特徴があって、80mmは2つのフォーカスユニットを別々に動かしてピントを合わせる超高度な設計のフローティングフォーカスを採用しています。これによって高いAF精度と解像力を両立するように工夫しているんです。一方の30mmは本来であればAF速度を譲ってもいいからフォーカスレンズ群をリッチにして諸収差低減に努めるべきところ、インナーフォーカスを採用して「マクロとしても使える標準レンズ」という性格も付与しています。これは一本でスナップからマクロ領域まで幅広い対応力を狙った結果なんです。レンズを評価するならそういうところまで踏み込んで欲しいと個人的には思いますね。

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