キヤノンの標準ズームレンズ「RF50 F1.4 L VCM」の性能は? プロカメラマン・野下義光氏が実際に撮影したインプレッションを、写真とともに徹底解説します。(Model:沙倉しずか)

▪️野下義光氏プロフィール
熊本県出身。5年間のコンピュータエンジニアを経て、写真への夢を捨てきれず写真界へ身を投じる。故・大山文彦氏に師事。1993年、野下義光写真事務所設立。かつては月刊『カメラマン』の表紙・巻頭グラビアも担当し、多数のアイドルグラビア写真集にも携わる。近年は、料理からモータースポーツなど、広告媒体で幅広く活躍中。AE-1以来の生粋のキヤノンユーザーである。

キヤノンの標準レンズ「RF50 F1.4 L VCM」をレビュー

あらゆるシーンで自然な雰囲気を醸し出す新世代標準レンズ

50mm F1.4が標準レンズと古(いにしえ)から言われる所以は、描写力が全てのレンズにおいて指標となる高性能であるからだと思う。筆者も愛用していたEFの50mm F1.4はLレンズではなく、当時としてはそれなりに良いレンズではあったのだが、満を持してRFで初めてF1.4がLレンズとなり、その責務を果たした感がある。

しかも、レンズのAF駆動は最新のVCM(ボイスコイルモーター)+ナノUSMを採用。大口径レンズながら静かで高速なAFは、マイクロUSMだったEF50mmF1.4とは隔世の感がある。

画像: キヤノンの標準レンズ「RF50 F1.4 L VCM」をレビュー

これほど高性能にも関わらず、サイズ感はコンパクト。正直、ビックリするほど重量級(370gほど重い)のF1.2Lよりも、肩ヒジ張らずリラックスして撮影できる。筆者はF1.2 Lを愛用してはいるものの、この最新のF1.4Lを触ると、そのハンドリングの良さについ食指が動いてしまう。

画像: 最早、万能ではなく全能。ポートレートはもちろんのこと、恐らくあらゆるジャンルで最高峰の描写を提供するに違いない、唯一無二の究極レン ズ。紛う事なき由緒正しい“標準レンズ”だ。 ■絞り F1.4 1/3000秒 ■共通撮影データ/ 共通撮影データ/ EOS R5 Mark II マニュアル撮影 ISO200 WB:太陽光 CRAW ピクチャー スタイル:ニュートラル 被写体認識:人物(瞳優先) ワンショット

最早、万能ではなく全能。ポートレートはもちろんのこと、恐らくあらゆるジャンルで最高峰の描写を提供するに違いない、唯一無二の究極レン ズ。紛う事なき由緒正しい“標準レンズ”だ。
■絞り F1.4 1/3000秒 
■共通撮影データ/ 共通撮影データ/ EOS R5 Mark II マニュアル撮影 ISO200 WB:太陽光 CRAW ピクチャー スタイル:ニュートラル 被写体認識:人物(瞳優先) ワンショット

肝心の画質は、ガラスモールド非球面レンズとレプリカ非球面レンズの採用により、画面全域でクリア。絞り開放から色にじみの少ない描写を見せ、非の打ち所がない。

画像: かつてのFD50mm F1.4やEF50mm F1.4と比べると大きいかもしれないが、RF50mm F1.2 L USMとは比較にならないほどコンパクト。サイズ感も現代版の標準レンズである。 ■絞り F1.8 1/2000秒

かつてのFD50mm F1.4やEF50mm F1.4と比べると大きいかもしれないが、RF50mm F1.2 L USMとは比較にならないほどコンパクト。サイズ感も現代版の標準レンズである。
■絞り F1.8 1/2000秒

ボケの大きさは作例の通り、これでは物足りなというならば F1.2Lという選択肢があるが、そのボケは「魅力」というより「魔力」。むしろこの F1.4の方が、ポートレートのみならず、あらゆるシーンで自然な雰囲気を醸し出すに違いない。

全てのRFレンズの中で、もしポートレートで1本だけしか使用できない縛りがあれば、迷わず筆者はこのレンズを選ぶだろう。

RF50mm F1.4 L VCMのスペック

  • 焦点距離=50mm
  • レンズ構成=11群14枚
  • 画角(対角線)=46°
  • 最短撮影距離=0.4m
  • 最大撮影倍率=0.15倍
  • 最小絞り=F16
  • 絞り枚数=11枚
  • フィルター径=67mm
  • レンズフード=ES-73(付属)
  • 最大径×長さ=約φ76.5mm×99.3mm
  • 重量=約580g

価格:オープン(実売23万6500円)
発売日:2024/12/20

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