「立派なガタイとお値段」が多いRFレンズ群において、このRF16mm2.8 STMはコンパクトかつ安価(2番目に安い。1番は言わずもがなのRF50mm F1.8 STM)。初めての交換レンズとして気軽に選べる超広角レンズなのである。

キヤノン RF16mm F2.8 STM 主な仕様

●焦点距離:16mm
●最短撮影距離:0.13m
●最大撮影倍率:0.26倍
●レンズ構成:7群9枚
●最小絞り:F22
●絞り羽枚数:7枚
●フィルターサイズ:φ43mm
●大きさ・重さ:φ69.2×40.2mm・約165g

安価ながらもツボは押さえています

画像: 公園の小路を歩いていて足元に転がってきた松ぼっくり。カメラをそっと地面においてほぼ最短撮影距離で撮影。周囲の雰囲気を取り込みながら遠くの木漏れ日には玉ボケも得られた。 ■キヤノン EOS R5 絞り優先AE(F2.8) プラス1.3露出補正 WB:オート ISO100

公園の小路を歩いていて足元に転がってきた松ぼっくり。カメラをそっと地面においてほぼ最短撮影距離で撮影。周囲の雰囲気を取り込みながら遠くの木漏れ日には玉ボケも得られた。
■キヤノン EOS R5 絞り優先AE(F2.8) プラス1.3露出補正 WB:オート ISO100

その安い理由は、単焦点かつ手ブレ補正非搭載によるシンプルな光学設計と構造、AF駆動に省スペースとコスト面で有利なステッピングモーターの採用、さらに非球面レンズにはプラスチックモールドレンズの採用するなど、製造コスト圧縮のタマモノと言えよう。

さりとて安物というわけではない。EOS R全機種の交換レンズとして通用する描写性能と品質を有し、耐久性の求められるマウント部は上位レンズ同様に金属製だったりもする。

画像: 何時からあるのかわ分からないが、朽ちることなく草が枯れる時期にだけ姿を見せるボートを少し絞ったパンフォーカスで。被写体との距離が離れすぎると散漫な写真になりがちな超広角レンズだが、適度な距離を探ればいたずらに誇張しすぎない雰囲気の画も得られる。 ■キヤノン EOS R5 絞り優先AE(F8) マイナス0.7露出補正 WB:オート ISO100

何時からあるのかわ分からないが、朽ちることなく草が枯れる時期にだけ姿を見せるボートを少し絞ったパンフォーカスで。被写体との距離が離れすぎると散漫な写真になりがちな超広角レンズだが、適度な距離を探ればいたずらに誇張しすぎない雰囲気の画も得られる。
■キヤノン EOS R5 絞り優先AE(F8) マイナス0.7露出補正 WB:オート ISO100

多くのエントリーユーザーがワイド端が24ミリからスタートするキットズームレンズを購入していると思う。が、ここで「もっと広く写したい!」という欲求を持ったなら純正レンズではこの一択と言ってよい。

RFレンズ用としては、W端でさらに広角の14mmや15mmをカバーするズームもあるが、それらは2~30万円のLレンズ。とりあえずは財布にも荷物としても負担が軽い単体165グラムの16ミリを楽しんでからステップアップする方が良いだろう。

ワイドマクロ撮影や、パンフォーカスでのスナップでも使えます!

画像: 通りすがりに見つけたアメリカンな佇まいのショップで。画角が広いレンズゆえ、ひと目で日本と判る道路標識を構図から追い出す位置とデフォルメのバランズを探りながら撮影ポジションを決めた。絞り開放でもピント位置はシャープで質感の描写も良好。 ■キヤノン EOS R5 絞り優先AE(F2.8) マイナス0.7露出補正 WB:オート ISO100

通りすがりに見つけたアメリカンな佇まいのショップで。画角が広いレンズゆえ、ひと目で日本と判る道路標識を構図から追い出す位置とデフォルメのバランズを探りながら撮影ポジションを決めた。絞り開放でもピント位置はシャープで質感の描写も良好。
■キヤノン EOS R5 絞り優先AE(F2.8) マイナス0.7露出補正 WB:オート ISO100

画像: RAWで撮影した画像で現像時に歪曲収差補正レベルをいじって見比べてみたりもしたが、カメラ機能の歪曲収差機能のデフォルト任せで特に問題はない。水平線はどこのポジションしてもいやらしく弛む心配はない。 ■キヤノン EOS R5 絞り優先AE(F8) マイナス0.7露出補正 WB:オート ISO100

RAWで撮影した画像で現像時に歪曲収差補正レベルをいじって見比べてみたりもしたが、カメラ機能の歪曲収差機能のデフォルト任せで特に問題はない。水平線はどこのポジションしてもいやらしく弛む心配はない。
■キヤノン EOS R5 絞り優先AE(F8) マイナス0.7露出補正 WB:オート ISO100

一方、ここで引き合いに出したLタイプ高級ズームレンズの既存ユーザーにとっても無縁とは言えない。携行する機材構成の軽量化を考慮する際や、天候に左右されやすい星空撮影などに備え、カメラバックに忍ばせておくには実に都合が良いのである。

安くて小さく軽くて広めに撮れるだけではなく、主被写体と周囲の環境なども画面に入れ込んだワイドマクロ撮影や、被写界深度の深さを活かしたパンフォーカスでのスナップ用としても便利。

なにより、超広角レンズならではの遠近感の強調やフォルムのデフォルメなど、表現力の幅もありレンズ交換の醍醐味と楽しさを味わえる1本だ。

画像: 画像左が周辺光量補正「する」。右が「しない」。超広角レンズで目につきやすい「周辺光量落ち」は開放近辺では少し残るが、ボディ内の補正機能任せでも良好に補正される。あえて補正オフの画を好む人もいるし、今やレタッチソフトでどうにでもできる部分ではあるが。

画像左が周辺光量補正「する」。右が「しない」。超広角レンズで目につきやすい「周辺光量落ち」は開放近辺では少し残るが、ボディ内の補正機能任せでも良好に補正される。あえて補正オフの画を好む人もいるし、今やレタッチソフトでどうにでもできる部分ではあるが。

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