写真家 市ノ川倫子さんによる写真展「しのぶれど」が新宿のオリンパスプラザ東京にて1月22日(水)まで開催中です。本展では、市ノ川さんが日本の古典文学「百人一首」の第40番 平兼盛の恋の歌より着想を得て作品化された「しのぶれど」シリーズが展示されています。

自分が美しいと思った瞬間を、きちんと切り撮ること

カメラの中にある「多重露出」の機能を使って、遠い昔に見た絵本の中の1ページのような、かつて見た夢の中の一幕のような幻想的な風景を描くように、作品を撮りためているという市ノ川さん。

画像: 展示風景。会場では、市ノ川さんの作品制作においても欠かせないという「光と影」を意識し、市ノ川さんご自身 が束ねたスワッグも飾られています。また、写真集「しのぶれど」「BREATH」(各3,000円+送料)も受注販売されています。

展示風景。会場では、市ノ川さんの作品制作においても欠かせないという「光と影」を意識し、市ノ川さんご自身
が束ねたスワッグも飾られています。また、写真集「しのぶれど」「BREATH」(各3,000円+送料)も受注販売されています。

市ノ川さんは、「撮影する時は最初から写真を重ねようと意識しているわけではなく、1枚の写真をきちんと撮ること、自分が美しいと思った瞬間を切り撮ることを大切にしています。1枚1枚の写真が美しいからこそ、重ねた時にさらに相乗効果として、思いもよらなかった美しい写真が浮かび上がってきます。

そして、この多重露出の機能を使ったシリーズは、オリンパスのミラーレスカメラで撮影した写真3、4枚をカメラ内で選び重ねて、カメラの中でできる表現で作品を制作しています」とおっしゃっていました。

しのぶれど いろにいでりけり わがこひは ものやおもふと ひとのとふまで

本展では、市ノ川さんが日本の古典文学「百人一首」の第40番 平兼盛の恋の歌より着想を得て作品化された「しのぶれど」シリーズから9点が展示されています。

画像: 写真家 市ノ川倫子さん。歴史のあるものや言葉、アートもファッションも大好きという市ノ川さんは、平日は、会社員として働きながら、週末の時間を使って作品を撮り続けているそうです。

写真家 市ノ川倫子さん。歴史のあるものや言葉、アートもファッションも大好きという市ノ川さんは、平日は、会社員として働きながら、週末の時間を使って作品を撮り続けているそうです。

市ノ川さんは、和歌の持つ言葉の曖昧さや、1つの言葉に複数の意味を重ね合わせて表現するところに、「多重露出」の機能を使った市ノ川さんの写真表現との類似性を感じたそうです。

恋をした時に、きっと誰もが感じるであろう一喜一憂の気持ち。嬉しかったり、落ち込んでしまったり…自分で隠そうとしても隠し切れずに、ついにはこぼれ落ちてしまうような美しく切ない秘めた思いを写真に乗せて、市ノ川さんの幻想的な美しい世界観で表現された写真展です。

展覧会情報

市ノ川倫子写真展「しのぶれど」
会期:2020年1月10日(金)~ 2020年1月22日(水)
会場:オリンパスプラザ東京 地下1階ショールーム クリエイティブウォール II
住所:〒160-0023 東京都新宿区西新宿 1-24-1 エステック情報ビル  
開館時間:11:00~19:00
休館日:木曜日

市ノ川 倫子(イチノカワ トモコ)さんプロフィール

写真家。
2013年から写真を始める。
幼いころより思い描いていた自分の空想や湧き上がるようなイメージをカメラにある「多重機能」を使って、心象風景を描くように作品を撮り続けている。
主な個展に「Utopia」(2018年/オリンパスプラザ東京)、「symphony」(2018年/オリンパスプラザ東京)など。「デジタルカメラマガジン」(インプレス)への作品寄稿なども手がける。
Instagram ID : tomocco.12

This article is a sponsored article by
''.