4人の写真家によるスナップショット
写すという行為は被写体の発見から始まるという。写真家にとって、「写したい」という衝動に駆られる被写体とは何か。対象となる被写体は千差万別であるが、写真家にとってその被写体との出会いこそが、とても幸運な瞬間ではないだろうか。
【作品内容より】
Ericは市井の人々を至近距離で居合抜のごとく写す。しかも、日中にフラッシュを使っての撮影だ。写された側もその事実に気づかないという。小松健一は1970年代から80年代の東京のスナップだ。高度経済成長の終焉以降の東京に暮らす人々を独自の視点で描く。佐藤理は1970年代の群馬県の山人の暮らしを写した。しかも大型の8×10カメラを担ぎ上げての撮影である。白石ちえこは郷愁あふれるシーンにカメラを向けた。ゆっくりと時間が流れていくが、写さなければいずれ消滅する光景でもある。作家の独自の視点で表現された瞬間である。展示作品は、Ericはカラー、小松氏・佐藤氏・白石氏はすべてモノクロームのゼラチンシルバープリントで合計32点を展示いたします。併せて展示作品の販売もおこないます。
展覧会情報
「スナップショット - 瞬間はいつも輝いている - 」
会期:2019年7月10日(水)~2019年8月11日(日)まで
会場:リコーイメージングスクエア銀座 ギャラリーA.W.P
場所:東京都中央区銀座5-7-2 三愛ドリームセンター8F
開館時間:11:00~19:00(最終日16:00まで)※入館は閉館時間30分前まで
閉館日:火曜日
利用料:一回入場・・・510円(税込)年間パスポート・・・3,600円(税込)
ペンタックスリコーファミリークラブ会員の方・・・無料 ※ただし初回入場時にA.W.P入場カード(1年間有効)発行手数料として324円(税込)を申し受けます。
写真家プロフィール
ERICさん
1976年、香港生まれ。1997年に来日し、東伏見の西村カメラ(http://24came.com/)で写真を学ぶ。2001年に東京ビジュアルアーツ卒業。同年「蓄積と未来」でコニカフォトプレミオ大賞受賞後、2002年「一日と永遠」で第19回ひとつぼ展グランプリ、2004年「every where」で第2回ビジュアルアーツフォトアワード大賞、2009年「中国好運│GOOD LUCK CHINA」で第9回さがみはら写真新人奨励賞など多数受賞。主な写真集に「中国好運│GOOD LUCK CHINA」(2008年/赤々舎)「LOOK AT THIS PEOPLE」(2012年/赤々舎)「Eye of the Vortex/渦の眼」(2014年/赤々舎)など。
小松健一さん
1953年岡山県生まれ、群馬県に育つ。現代写真研究所研究科(第1期生)卒業。新聞記者などを経てフリーの写真家に。世界の厳しい風土の中で自然と共生する民族をライフワークに地球巡礼をしている。また、日本の近現代の文学、作家の原風景を切り口にして日本の暮らしと風土や、沖縄、環境問題など社会的なテーマを追い続ける。個展はネパール国立アートギャラリー、中国・成都市二酉山房美術館をはじめ、国内外を含めて多数開催。著書は「民族曼陀羅 中國大陸」(2018年/みずき書林)をはじめ50冊を超える。
佐藤理さん
東京に生まれる。作品は8X10インチカメラで撮影。モノクロームプリントの表現に魅せられ、モノクロネガと印画紙を密着させ露光をする方法でプリントを作る。写真集「山人」(2011年/禅フォトギャラリー)を出版。
【略歴】
1964年 東京写真短期大学(印刷科)卒業
1964年 光村原色版印刷所入社
1968年 第19回全国カレンダー展 文部大臣賞受賞 (株)全音楽譜出版社カレンダー写真で参加
2005年 日本写真家協会主催「日本の子供60年」展に出展「山人」より(東京都写真美術館)
2006年から2015年まで毎年参加 日本写真家ユニオン "オリジナルプリント"展
(ギャラリー新居東京店)
2009年「ギリシアの白」個展(ギャラリーコスモス)
2010年 monochromeIIから2019年 Ⅹ VIII 毎回出品(ギャラリーE&M 西麻布)
2011年 写真展「山人 The Mountain People 」(禅フォトギャラリー六本木)
2011年 写真展「山人」(ギャラリーE&M 西麻布)
2012年 中国の写真雑誌「撮影世界」日中友好40周記念日本特集4月号に6頁「山人」より8点掲載
2013年 写真展「山村の生活 -昭和40年代の上野村-」(上野村森のギヤラリ–)
2015年 写真展「木雪霧水」(ギャラリーE&M西麻布)
2018年 写真展「ギリシャの白」(ギャラリーE&M西麻布)
公益社団法人 日本写真家協会会員
白石ちえこさん
神奈川県横須賀市生まれ。
【個展】
1998年 「とおいまち」ガリレオQ/東京都新宿
2003年 「サボテンとしっぽ」巷房/東京都銀座
2005年 「ロバのいた町」Roonee247photography/東京都四谷
2005年 「つるのひとこえ」鐵の家ギャラリー/千葉県市川
2006年 「アマリリス通り」ギャラリー冬青/東京都中野
2007年 「猫目散歩」ギャラリー街道/東京都阿佐ヶ谷
2008年 「サボテンとしっぽ」ギャラリー冬青/東京都中野
2010年 「ねこと海」喫茶 谷中ポッサ/東京都谷中
2011年 「海に沈んだ町」蒼穹舎/東京都新宿
2012年 「ペンギン島の日々」ART SPACE 繭/東京都京橋
2013年 「ペンギン島の夏」喫茶 谷中ポッサ/東京都谷中
2014年 「ホエールウォッチング」Gallery&Café Hasu no hana/東京都鵜の木
2019年 「島影」ギャラリー冬青/東京都中野
【写真集】「サボテンとしっぽ」(2008年/冬青社)、「島影」(2015年/蒼穹舎)