ソニーマーケティングが主催する写真と映像のアワード、第2回「THE NEW CREATORS」。アワードの結果、受賞作品については7月15日にソニーのサイトで公開されているが、受賞者一同を集めた表彰式が10月17日に東京・品川にあるソニーシティ大会議場で行われたので、その模様をリポートする。

写真作品グランプリ受賞の坪井智洋さん。日頃から写真・動画撮影と農業を兼業しており、いただいた名刺にも「Farmer/Photographer」と書かれていた。今回の作品づくりに向けた撮影は、「これまでの中で最もハードな部類に入る」とも語ってくれた。

THE NEW CREATORSは、そのネーミングのとおり「新しい才能を見出し、クリエイターと“感動”の未来を共創していく」ことを目的としたアワード。

写真作品は「ネイチャー部門」「自由部門」「組写真部門」の計3部門に分かれ(映像作品は「イマジネーション部門」「ドキュメンタリー部門」「ショート部門」の3部門)、写真と映像それぞれでグランプリ1名、優秀賞2名、入賞3名、U25賞1名を選出。さらに佳作とソニー・ミュージックレーベルズ特別賞も用意された。

写真作品グランプリを見事獲得したのは、タイトル「春を撒く人たち」の組写真で応募した坪井智洋さん。北海道・美瑛町に移住し、農業を営みながら写真と動画の撮影を続ける気鋭の写真家だ。

写真作品の審査は写真家の川島小鳥氏(中央)と志賀理江子氏(右)が担当。当日はプレゼンターとして登壇し、受賞者へあたたかいメッセージを送った。

坪井さんの作品「春を撒く人たち」のほか、すべての受賞作品と審査員総評はこちらから。

https://www.sony.jp/camera/the_new_creators/?srsltid=AU7gw4UolHErPWVyv6F1w2yYZqR5aiWD0PSpSD_RiUDOzHuh9pdVUJYq

日頃からinstagramなどを通じて作品の発表を行っている坪井さん。SNSで発表している作品を見るとカラフルで鮮やかな「美瑛の丘らしい」写真が多いが、今回、ドキュメンタリー調の組写真で応募した理由を尋ねてみた。

「SNSとフォトコンテストは全く別モノと思っていて、自身の中でSNSの位置づけは『自分の写真や美瑛に興味を持ってもらうための入口』なんです。美瑛へいらっしゃる多くの観光客の方が見ている美しい丘の景観は『結果』であって、そこには出来上がる前の下準備や苦労があります。その部分も見て・感じていただき、さらに農業従事者をリスペクトしていただけたら嬉しいと思って、今回これらの写真を組写真にして応募しました」

さらに聞くと、撮影を行った3月上旬はまだ寒い時期で(氷点下10℃程度)、手袋をせずにカメラやドローンの操作をすると手が凍るほど冷たくなるとのこと。また、雪上での撮影は足元が冷え、雪原に足がすっぽり埋まってしまい、地面に灰のような物が撒かれているため、カメラや服はもちろん、顔まで真っ黒になるのだそう。

坪井さんがレンズを向けた先は間違いなく美瑛の丘ではあるが、そこに写っているのは「いかにも美瑛らしい」映える景色ではなく、色彩が廃された世界で黙々と農業に従事する人々のリアルな姿。作品タイトルについても彼らに対するリスペクトの念が込められているように感じた。

映像作品グランプリを受賞したのはtsuririnさん。映像作品部門の審査を務めた大喜多正毅さんから記念品を渡されたあと、檀上で記念撮影を行った。

受賞作品は約1分のショートムービーで、タイトルは「事実の不確実性」。

グランプリは賞金100万円とカメラを贈呈。
将来につながる特別な体験もプレゼント

さて、第3回の開催もすでにアナウンスされており、11月17日から募集開始予定とのこと。本アワードは年齢や経験(プロ・アマ)、さらに撮影機材にも制限がなく(ソニー製以外のカメラ、スマートフォンも可)、自分の中の「想い」「イメージ」、そして「アイデア」で勝負できる自由度の高さが特徴。

ちなみに今回のグランプリ賞金は100万円で、副賞にはα7RⅤ(写真作品部門)、FX3(映像作品部門)が送られる。さらにソニーマーケティングからのカメラ・レンズの機材サポート(無料貸し出し)や2年間のプロ・サポート無料サービスもあり、そのほか、協力するソニー関連各社ならではの「特別な体験(アーティストのミュージックビデオなどの撮影体験ほか)」など、他のコンテストにはないグループを横断した魅力的な副賞も用意されている。

普段から本業として撮影や映像を手掛けている人はもちろん、趣味と製作活動を行っている人のどちらにおいても、このようなアワードの存在がさらに本気で取り組むためのモチベーションになるはずだ。

●写真作品受賞者
グランプリ:坪井智洋「春を撒く人たち」
優秀賞:ami「本音」/小林明子「Invisible door」
入賞:hide0「循環する炎」/3mmfilm「たしかなせいかつ」/おのはるな「安全基地」
U25賞・ソニーミュージックレーベルズ特別賞:3mmfilm「たしかなせいかつ」
●映像作品受賞者
グランプリ:tsuririn「事実の不確実性」
優秀賞:KEISUKE HARADA「The ORIGIN なぜ映像作品をつくるのか/ポー「A few more coins」
入賞:松園 建「act」/ykoiii「A Had 24 Hours to Find Mountain Gollira」/ueno「good morning」
U25賞:岡田幸樹「レーザーあいちゃん」
ソニーミュージックレーベルズ特別賞:KEISUKE HARADA「The ORIGIN なぜ映像作品をつくるのか
(五十音順・敬称略)