DX、あるいはZ NIKKORの基本姿勢
編集部:そうはいってもZ5Ⅱはかなり評価されていますよね?
豊田:評価が高いのはもちろん良いことですが、会社にはそんなに貢献できていないかと。そもそも利幅が小さいので。
編集部:そんなこと言ったら、Z50Ⅱなんてもっと利幅が小さいっていことにならない?
豊田:もっとちっちゃいでしょうね。とはいうものの、Z50Ⅱみたいなエントリーモデルが頑張ってくれないと裾野が広がらないので、役割としては重要です。
山田:同じZマウントだから、APS-Cから入ってフルサイズに上がることもできるからね。
桃井:実はそこ、僕としてはちょっと疑問なんですけど…。たしかにAPS-Cからフルサイズへステップアップみたいなくだりはメーカーも言ってますし、我々もお約束みたいな感じで原稿に書いてますよね(笑)。でも、本当にそのステップを踏んでいるのかなって。もしかしたら、我々の思い込みかも知れない。
豊田:自分はそんな段階を経ている人は少ないと思います。だったらAPS-Cのレンズだってもっと動いていいはずなので。中古も含めて数が出ていない現状を見ると。
山田:メーカーとしては、そういう道筋をつけたいんだよ。
桃井:それは分かります。でも僕の周りを見てても、APS-Cを使い続けたから、次はいよいよフルサイズ、みたいな人ってそんなに見ない気がするんだけど。
豊田:どっちかというと、フルサイズを持ってた人が、持ち歩くのがしんどくなってAPS-Cにスイッチしたとか。
桃井:年齢が上がっていくほどにそうなるよね。
山田:そりゃ、軽い方がいいよ。正直、普通に撮るんだったらAPS-Cで十分だし。
桃井:それで困らないっちゃ困らないですしね。これはもう、極論になるけど…グローバルシャッターを積むとか積まないとか言ってるカメラよりZ50Ⅱの方がよっぽど汎用性が高いから(笑)
編集部:ダブルズームキットでも事足りる?
豊田:十分です。オツリがきます。
桃井:ニコンは特にそうなりますね。DXのダブルズームは本当によく写りますよから。
山田:そこはニコンの真面目さがちゃんと出ている。
桃井:本当にびっくりします。上位モデルとなるフルサイズのSラインが妥協できないのも逆によく分かる。
豊田:以前、ニコンの方から話を聞いたのですが、キットズームに関しては、開発陣はいつもギリギリまで追い込むそうです。まだやってる、まだやってるって。
桃井:でしょうね。
豊田:いわゆる入り口のレンズはメーカーの看板だからというので、すごい力が入ってるみたいです。
編集部:その辺も含めて、ニコンってレンズに関しては真面目なイメージがあるよね。
豊田:ピュアというか愚直です。
編集部:練りに練った良質なキットズームもあれば、アホみたいにデカいSラインもある。これって、いってみれば電子補正に頼っていないってことなんだよね?
豊田:歪曲(補正)以外はほぼそうだと思います。製品コンセプト次第ではありますが、電子補正全振りではなく可能な限りは光学のチカラでなんとかしてやろうという気概を感じます。
山田:ニコンの場合、大半は周辺光量ぐらいだね。歪曲(補正)は高倍率と超広角レンズは使ってるだろうけど。