スポーツ写真界の巨匠、水谷章人さんの写真展「瞬間を撃て」がキヤノンギャラリーS(東京・港区)で好評開催中。水谷さんは60年にわたり、スポーツにおける極限の瞬間をとらえ、報道写真の枠を超えた作品を撮り続け、その集大成ともいえる写真展。9月29日(月)まで。ぜひお見逃しなく!

本写真展の概要

開催日程・時間:2025年8月18日(月)~9月29日(月) 10時~17時30分(日曜・祝日休館)

会場:キヤノンギャラリーS(品川)※詳細は以下を参照

水谷章人写真展「瞬間を撃て-60年の軌跡-」の展示風景

水谷章人写真展「瞬間を撃て-60年の軌跡-」の動画はこちら

水谷章人スポーツ報道写真展「瞬間を撃て ―60年の軌跡―」 紹介動画【キヤノン公式】

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水谷章人さんから本写真展のメッセージ

60年前、日本にいわゆる”スポーツ写真”というものはなかった。
スポーツを写したものの多くは記録を主とし、そこにアートを求める者など、ほとんどいなかった。
山岳写真の延長でスキーを撮るようになり、やがて、さまざまな競技を撮影してきたが、一貫して追い続けたのは、自分にしか切り取れない一瞬だった。
記録でも、スター選手の肖像でもない、自分だけの表現。
極限の瞬間をとらえ、誰も見たことのないスポーツ写真を生み出す。
道なき道を進み、あらゆるものに挑みながら、新しい世界を切り拓いてきた。

写真家人生、60年の軌跡。
それは単にスポーツの歴史を物語るものではなく、スポーツが魅せる一瞬にこだわり、新たな表現に挑み続けてきた証だ。
真剣勝負の中に生まれる迫力、力強さと泥臭さ、そして、美しさ。
数え切れないほどのアスリートたちと向き合い、その感情の機微までも写す、一瞬を狙い続けてきた。

今もまだ、スポーツ写真家が、己の表現のみを追求し続けるのは難しいのかもしれない。
けれど、新たな表現に挑み続ける先に、記録を超える一枚は生まれる。
60年という歳月をかけ、挑み続け、積み上げてきた、スポーツ写真家、水谷章人の世界を感じていただきたい。

水谷章人さんのプロフィール

水谷章人(みずたにあきと) 1940年、長野県飯田市生まれ。東京綜合写真専門学校卒業。1965年、山岳写真家でデビュー後、スキー写真、その他スポーツ全般の写真に移行。世界大会や各スポーツの世界選手権の取材多数。また、2000年より若手スポーツ写真家育成を目的とした≪水谷塾≫を開始し、塾長を務めている。多くの写真集、写真展で作品を発表。主な受賞歴に、第12回講談社出版文化賞、第3回飯田市藤本四八写真文化賞、2007年日本写真協会賞作家賞、ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ賞功労賞など。