中村治さんの写真展『NEON TOUR』が、2025年1月7日(火)~18日(土)にキヤノンギャラリー銀座で、2025年3月4日(火)~15日(土)にはキヤノンギャラリー大阪で開催される。2020年~2024年の5年間、中村さんがは東京周辺を中心に那覇から札幌まで、各地の消えゆくネオンと、新たに灯り始めたネオンを撮影してきたものだ。

写真展「NEON TOUR」の展示作品を一部紹介

ⓒ中村 治

ⓒ中村 治

中村 治さんのご挨拶&展示会場の雰囲気
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写真展の展示紹介

中村 治 写真展「NEON TOUR」概要

開催日時・会場
2025年1月7日(火)~18日(土) キヤノンギャラリー銀座

2025年3月4日(火)~15日(土)キヤノンギャラリー大阪

詳細に関しては以下を参照

中村 治さんのメッセージ

2020~24年の5年間、私は東京を中心に、沖縄、札幌、大阪、京都、愛知、福岡、熊本、佐賀、静岡、山梨、群馬、栃木、埼玉、千葉、神奈川と各地に残るネオンを撮影して周りました。

職人が一本一本ガラス管を曲げ作り上げるネオンサインは、20年ほど前から、より効率的に設置でき、省電力にもなるLEDに置き換えられ、震災後の電力不足から政府がLED導入を推進したこともあり、あっという間に日本中の街からネオンが消えていきました。

2019年の年末に、日本中の夜の街からネオンが消滅しつつある、という話を聞いた私は、その翌年から東京周辺でネオンの撮影を開始しました。その直後、コロナ禍に突入したこともあり、すでに少なくなりつつあったネオンを掲げるお店が、更に相次いで閉店へと追い込まれていくのを目撃しました。

その後、潰れたお店を居抜きで借り受ける若い店主たちの店で、新しいネオンが灯り始めました。消えつつあるネオンから、新しいネオンへ、という意味合いも込め、前作は『NEON NEON』と名付けました。

前回はネオンを説明する意図もあり、アップを多用した、ネオンそのものが中心の写真群でした。今回はネオンが街をどう灯し続けてきたのか、という点を意識し、より俯瞰した立ち位置から撮影を続けました。この写真展の『NEON TOUR』というタイトルには、各地のネオンを探す旅でもあり、ネオンが照らした様々な時代を巡る旅でもある、という意味合いを込めました。

ネオンは設置条件が良ければ30年以上灯り続けるものもあります。街を歩くと、この数日で取り付けられたネオンから、30年以上も前から街を照らし続けてきたネオンまで、いちどきに出会うことができます。そして、ネオンが設置されたお店や屋上広告には、そのネオンが取り付けられた時代や人々の感覚が盛り込まれているのを見ることができます。

中村 治さんのプロフィール

1971年、広島生まれ。成蹊大学文学部文化学科卒。
中国北京での語学留学の際、英国の通信社の現地通信員として写真を撮ることから、写真家としてのキャリアをスタートする。ポートレートを学ぶため写真家、坂田栄一郎に4年間師事。
2019年、福建省の山間部に点在する客家の村と
そこに生きる人々を撮影した写真集『HOME-Portraits of the Hakka』を上梓。
同作にて、第20回さがみはら写真新人奨励賞を受賞。
2021年、東京周辺に残るネオンのある風景を集めた写真集『NEON NEON』を上梓。
2025年1月6日、写真集『NEON TOUR』(LITTLE MAN BOOKS)を上梓。

中村 治さんのインスタグラムはこちら

中村治さんの仕事&作品写真。世界文化遺産の客家土楼や、人物ポートレートetc.

中村治さんが、日本中、夜な夜な歩き回って撮影してきた「ネオン写真」のInstagramです。