キヤノン RF16mm F2.8 STM 主な仕様
●焦点距離:16mm
●最短撮影距離:0.13m
●最大撮影倍率:0.26倍
●レンズ構成:7群9枚
●最小絞り:F22
●絞り羽枚数:7枚
●フィルターサイズ:φ43mm
●大きさ・重さ:φ69.2×40.2mm・約165g
安価ながらもツボは押さえています
その安い理由は、単焦点かつ手ブレ補正非搭載によるシンプルな光学設計と構造、AF駆動に省スペースとコスト面で有利なステッピングモーターの採用、さらに非球面レンズにはプラスチックモールドレンズの採用するなど、製造コスト圧縮のタマモノと言えよう。
さりとて安物というわけではない。EOS R全機種の交換レンズとして通用する描写性能と品質を有し、耐久性の求められるマウント部は上位レンズ同様に金属製だったりもする。
多くのエントリーユーザーがワイド端が24ミリからスタートするキットズームレンズを購入していると思う。が、ここで「もっと広く写したい!」という欲求を持ったなら純正レンズではこの一択と言ってよい。
RFレンズ用としては、W端でさらに広角の14mmや15mmをカバーするズームもあるが、それらは2~30万円のLレンズ。とりあえずは財布にも荷物としても負担が軽い単体165グラムの16ミリを楽しんでからステップアップする方が良いだろう。
ワイドマクロ撮影や、パンフォーカスでのスナップでも使えます!
一方、ここで引き合いに出したLタイプ高級ズームレンズの既存ユーザーにとっても無縁とは言えない。携行する機材構成の軽量化を考慮する際や、天候に左右されやすい星空撮影などに備え、カメラバックに忍ばせておくには実に都合が良いのである。
安くて小さく軽くて広めに撮れるだけではなく、主被写体と周囲の環境なども画面に入れ込んだワイドマクロ撮影や、被写界深度の深さを活かしたパンフォーカスでのスナップ用としても便利。
なにより、超広角レンズならではの遠近感の強調やフォルムのデフォルメなど、表現力の幅もありレンズ交換の醍醐味と楽しさを味わえる1本だ。