プロファイルコントロールスイッチを新設
ディメンション比較
PEN E-P7 118.3×68.5×38.1mm
PEN-F 124.8×72.1×37.3mm
PEN E-PL10 117.1×68×39mm
イメージとしてはPLのボディにPEN-Fの機能を詰め込んだ感じか。
ん? 見た目がちょっと仰々しくなった? これが、E-P7を初めて手にしたときの率直な第一印象だ。従来の「スレンダーでさりげなくオシャレ」な感じに少々の「メカっぽさ」がパラッと振りかけられているように感じたのは、E-P5よりもダイヤルの存在感を際立たせたスタイリングになっているからだろうか。
その要素のひとつとして、ボディ前面にはナニやらナゾのダイヤルみたいなモノが新設されているのも特徴のひとつ。
そして、ポップアップする内蔵ストロボの上面(未使用時にはボディ上面とツライチになっている面)には、絶妙に小さなサイズで彫り込まれた「E-P7」の文字。メカっぽさだけではなく、そこはかとないオトナっぽさも与えられた新生オリンパス・ペンなのである。
前面のダイヤルふう部材は「プロファイルコントロールスイッチ」。これは、通常撮影とプロファイルコントロールを活かした撮影を瞬時に切り替えるためのもので、操作と動作はシンプルにON/OFFするのみ。
好みの色作りやモノクロ表現を作り出すことができるプロファイルコントロールは、あらかじめカラー4種、モノクロ4種がプリセットされており、気軽にお試しすることが可能だ。そして、カラーでは「クロームフィルムソフトトーン」が、モノクロでは「クラシックフィルムローコントラスト」が今回、新たなプロファイルとして採用、プリセットされている。
◆PENの名を継承する資格は十二分にアリ
シャッターフィーリングはキレよく快活。アルミ削り出しダイヤルの感触も上々で、「カメラを操作して写真を撮っている感」が明確であり実に心地よい。
上質なダイヤル部材や前面ダイヤル(ふうスイッチ)の存在などに、今は亡き「PEN-F」の風味を色濃く感じさせたりもするE-P7なのだが、その資格(PEN-Fの後釜としてラインアップを支える実力)は、総合的な撮影感触&使用感にもちゃんと備わっていると思っていい。PENの最上位を支えようとの気概には、微塵の不足も感じさせないのだ。
唯一の難点は、この本格的な撮影感触の前ではどうしてもEVFが欲しくなってしまうところ。いや、今やこんなことをのたまうのは年老いた写真愛好家だけ?
また、サイズ的にお似合いの薄型標準系ズームがM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mmF3.5-5.6 EZだけというのも少々、物足りなさを覚える部分ではある。
沈胴&電動ズーム&自動開閉キャップ使用可能のキャラはそのままに、新世代の描写能力を有したおニューの登場にも期待しておきたい。