熊切圭介さん、熊切大輔さんの親子写真家による写真展「カオハガン島 天使の小径の写真展」がオリンパスギャラリー東京にて本日(10月23日)より開催。11月4日(水)まで。同展はオリンパスギャラリー大阪で2020年11月13日(金)~11月18日(水)に開催予定。

写真展に関して、お二人からのメッセージ

カオハガン島、それはフィリピンのセブ島の南10 キロのオランゴ環礁の中にある小さな島です。私の友人でもある崎山克彦氏が1991年にその島を購入しました。崎山氏が島民をサポートし豊かになった島の姿、島民の暮らしを熊切圭介は約20 年に渡って撮影を続けてきました。

しかし長年撮影をしてきた作品を被写体である島民の人々が目にすることができていませんでした。そこで思いついたのが現地、カオハガン島での写真展開催です。周囲2kmほどの島には、もちろん写真展会場などありません。

そこで現地の子供達が通う学校の通学路、通称「天使の小径」に飾り付けることになりました。
小径に連なる木々にロープを張り、そこに吊るして展示した作品に写っている島の様子は現在とは違い、木々もまばらで今の子供たちにとっては見たことのない風景でした。写っている人々は子供たちの両親がまだまだ若い頃。そんな写真を不思議そうに、楽しそうに見つめる島民たちの表情は忘れることができません。

そんな「天使の小径の写真展」の様子を日本の皆さんにも体験して頂きたく、本写真展を開催致します。展示は天使の小径のように木々に括り付けたような展示方法を再現致します。また当時の展示の様子、島の様子を息子である写真家の熊切大輔が写した作品と合わせて、カオハガン島の空気を感じて頂ければと思います。

プロフィール

熊切圭介 (くまきり けいすけ)
1934 年東京生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、フリーランスの写真家として主にジャーナリズムの世界で写真活動を行う。人間と人間が作り出す社会を主たるテーマとする。第2 回講談社写真賞を受賞。2012 年公益社団法人日本写真協会 功労賞受賞。
主な作品「池波正太郎のリズム」「繁栄と変革 60 年代の光と影」「運河」「風の島カオハガン物語」「揺れ動いた60 年代」「ニューヨークの橋」「都市像」
公益社団法人日本写真家協会前会長 全日本写真連盟理事 日本写真著作権協会理事。

熊切大輔 (くまきり だいすけ)
1969 年東京新宿生まれ。東京工芸大を卒業後、日刊ゲンダイ写真部を経てフリーランスの写真家として独立。ドキュメンタリー・ポートレート・食・舞台など「人」が生み出す瞬間・空間・物を対象に撮影する。スナップで東京の街と人を切り撮った写真集「刹那 東京で」を2018 年に発売と共に写真展を開催。2021 年1 月に開催される写真展「東京美人景」2017 年の「東京動物園-アンリアルな動物たちの生態」の三部作で東京の今を撮り続けている。公益社団法人日本写真家協会理事。

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