「Stay home」の時は、じっくりと自宅で撮影に専念してみませんか? 各ジャンルのエキスパート写真家が、その撮影ノウハウをアドバイスしてくれました。「ペット編」は杉本奈々重さんです。

春の日差し、青い空。そんな日にはカメラを持ってお出かけしたいところですが、なかなか叶わない今日この頃。普段、仕事などで日中自宅に居ないことが多い人も、最近は愛犬や愛猫との時間をゆったりと過ごしているのではないでしょうか。

お家の中はペットにとっても一番安心できる場所。たとえば、いつもはお留守番をしている我が子のたまらなく可愛い表情を、温かい日差しの中見つめていられる幸せをファインダー越しにじっくり感じてみてはいかがでしょう。ファインダー越しに大好きな飼い主さんと一緒の時間だからこそ見せてくれる特別な表情があります。

お家スタジオを作ってみる

普段居ない時間に部屋を見渡すと、忙しい毎日の中で見過ごしていた美しい光の場所を見つけることがあります。たとえば、リビングの窓越しやレースカーテンからの柔らかい光は、上質なライティングスポット。小物で少しアレンジを加えると、非日常的なお家スタジオが簡単に作れます。

ポイント「自然光を生かす」

美しい光を最大限に使いこなすには、室内の照明は消して、自然の光だけにしてみましょう。半逆光気味で、レフ板や、無ければ白いシーツなどで光をバウンスするとより明るいイメージで撮影出来ます。目の中にキャッチライトを入れるのもポイント。生き生きした表情を写し取ることが出来ます。

ポイント「小物を使って世界観を演出する」

花を使って、奥行きを演出してみましょう。少ない花でもレンズの圧縮効果や前後のボケを使うと豪華なセット風の世界観が作れます。花を選ぶコツとして枝分かれしたり、花が広がって咲いたスプレータイプのものがオススメです。

▲レースカーテン越しの柔らかな光の中で撮影。明るく爽やかな色の花を散らすように被写体の前後に配置して撮影した。足元にも花を散らすことによって、花で犬を包み込むようにスタイリング。カーテンを広げて透過する光をグラデーションに見立てて背景代わりにした。最初に遊んでコミュニケーションをとり、テンションの高いまま「おやつ」や「おもちゃ」をレンズの上にすっと乗せることでカメラに集中。パッチリとした目線と、しっかりと耳が立った状態で撮影できた。
レフなしで撮影 ■ニコン Z 7 NIKKOR Z 24-70mm F4 S 焦点距離70mm 1/40秒 F4 ISO800

レフを入れて撮影■ニコン Z 7 NIKKOR Z 24-70mm F4 S 焦点距離70mm 1/40秒 F4 ISO800

▲レースカーテンをディフューザー代わりに使い、柔らかな光を演出。レフ板で影を和らげ、ふんわりとした印象に仕上げた。犬とコミュニケーションをとりながら撮影するので、軽くて持ちやすいミラーレス一眼レフを使用。筆手前の花はあえて手持ちにして映り込む分量を調節し、犬の動きや表情に合わせて撮影した。