桐生眞輔写真展「文身」が銀座ニコンサロンにて2月11日(火)まで開催中です。
桐生さんは、書を専攻として学び、書道の教師となり、その後、美術を学ぶために、再び大学へ進学するという異色の経歴の持ち主。昨年5月には、イレズミの文化誌ともいえる著書『文身 デザインされた聖のかたち』を上梓されました。

写真展について

日本書紀本展のタイトルである「文身(ぶんしん)」は「イレズミ」を意味します。
驚くことに「文身」という言葉は、奈良時代(720年)に完成した歴史書『日本書紀』に登場し、元々の意味は「身(からだ)への文(あや)や模様(もよう)」を表すそうです。

書道出身の桐生さんは、紙の上に文字を収める書道から離れ、新たな表現の在り方
を探求した先に、写真との出会いがありました。

桐生さんが「文身」と題したプロジェクトは「祈り·誓い·願い」から文身を施す人をインターネット等で募集。そして1人1人と対話しながら、その人にとっての「祈り·誓い·願い」となる言葉をもとに、一文字の書として表し、その身体へ刻むというもの。

本展では、桐生さんが、写真と書を用いて「人間という存在」について問いかける現在進行中のプロジェクト「文身」から、一文字の書が、施術者の身体へ刻まれていく過程や、その姿を撮影した写真作品が展示されています。

展示作品より。身体に刻まれている一文字の書は、すべて桐生さんが書かれたもの。
本展を鑑賞し、私は「イレズミ」に対し、今までただ漠然と、ネガティブなイメージを持っていたことに気づかされました。なぜなら桐生さんの写真作品を通して、文身を施すことを決意した方々の覚悟や表情、書を刻んだ身体、その行為がとても心に響き、美しく、神聖なものに感じたからです。

会場では温かく、丁寧に『文身』についてお話してくださった桐生眞輔さん。
桐生さんの『文身』のプロジェクトは現在まで約20人の方が参加。100人に文身を施すことを目標にされているそうです。

桐生さんの著書『文身 デザインされた聖のかたち』(ミネルヴァ書房·2019年)も会場にてご覧いただけます。
今年3月には初の写真集となる『文身(仮題)』も赤々舎より出版予定。
桐生さんは人間と身体の関係について、人間が歩んできた歴史からみつめています。

展覧会情報

桐生眞輔写真展「文身」

【東京】
会期:2020年1月29日(水)~ 2020年2月11日(火)
会場:銀座ニコンサロン
住所:東京都中央区銀座7-10-1STRATA GINZA 1階  
電話:03-5537-1469
開館時間:10:30~18:30(最終日15:00まで)
休館日:日曜日

【大阪】
会期:2020年2月20日(木)~ 2020年3月日(水)
会場:大阪ニコンサロン
住所:大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエストオフィスタワー13階
電話:06-6348-9698
開館時間:10:30~18:30(最終日15:00まで)
休館日:日曜日

桐生 眞輔(キリュウ シンスケ)さんプロフィール

1978年 京都府生まれ                               

奈良教育大学 教育学部 総合文化科学課程 書法芸術専修卒業                  奈良教育大学大学院 教育学研究科 美術教育専攻 書道コース修了                東京芸術大学大学院 美術研究科 美術専攻 先端芸術表現科修了                 東京芸術大学大学院 博士課程 美術研究科 美術専攻 先端芸術表現領域修了 博士(美術)
現在、京都造形芸術大学 文明哲学研究所 特別研究員

【著書(単著)】
2020年『文身(仮題)』赤々舎                       
2019年『文身 デザインされた聖のかたち』ミネルヴァ書房         
 
【掲載物】
2014年 朝霧裕 『バリアフリーのその先へ』岩波書店            
2012年 上原隆 『こんな日もあるさ』文藝春秋                
2009年 Mariko Takeuchi, Infra Mince T.5 : Notes sur l' "heureux échec" de la photographie et sur
ses possibilités au present, Ecole Nationale Superieure de la Photographie,Paris.