バイクと光に魅せられて、1980年代からバイクの写真を取り続ける大谷耕一さんの写真展「Synchronicity -光とバイクが融合する瞬間-」が、キヤノンギャラリー銀座にて11月6日(水)まで開催中です。キヤノンギャラリー大阪では11月28日(木)~12月4日(水)まで。

「バイクを美しく撮りたい」「いつかはこんな写真が撮りたい」と思い続けて

毎日、電車に乗るか歩くかの移動が多い私は、バイクについて全くの無知ですが、写真展会場に到着すると、なんだかとてもワクワクします。そのワクワクは、大谷さんの撮影されたバイクの写真一枚一枚を見るにつれて、どんどん膨らんでいきます。
カメラとバイクと光に魅せられ、バイクの撮影一筋の道を歩まれ38年めを迎える大谷さん。
大谷さんが歩まれるその道の原点は、高校生の頃、鈴鹿サーキットへバイクレースを見に行き、その時に撮った写真が上手く撮れていなかった悔しさにあるそうです。
その悔しさからバイクの撮影にのめり込み、大谷さんの「好きなバイクを美しく写真に収めたい」という純粋な思いと「次はこうしたら自分がイメージしたシーンが撮れるのではないか」という思考錯誤の繰り返しを経て、大谷さんはどれ程のシャッターを切ってこられたことでしょうか。

ありふれた言葉かもしれませんが、本当に大谷さんの撮影するバイクの写真は美しくかっこいいのです。バイクの好きな方にとっては勿論のことだと思いますが、私のようにバイクに馴染みがなくとも、はっと息を呑むくらい、一瞬息が止まるくらいに。

大谷さんによって切り撮られた、光に包まれたバイクが見せる一瞬の姿。
そこには、確かに大谷さんだからこそ撮ることのできる空気感が存在し、また大谷さんのバイクと光とカメラへの愛が、写真から感じとれるからこそ、見る人々を魅了するのだと思います。

会場風景。写真展には初日から多くの方々が来場され、大谷さんとの談笑を楽しまれていました。

写真家の大谷耕一さん。大谷さんは「いつかこんな写真が撮りたい」と陽の光とバイクがシンクロする一瞬を求め、バイクの撮影にのめり込み、気づけば38年の月日が流れていたそうです。

会場では、大谷さんが撮影されたバイクの写真や記事が掲載された雑誌「BMW BIKES」、「MOTORCYCLE INTERNATIONAL」、「RIDERS CLUB」もご覧いただけます。

展覧会情報

大谷耕一写真展「Synchronicity -光とバイクが融合する瞬間-」

【東京】
会場:キヤノンギャラリー銀座
住所:東京都中央区銀座3-9-7 TEL:03-3542-1860
会期:2019年10月31日(木)~11月6日(水)
開館時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
休館日:日曜日、祝日

【大阪】
会場:キヤノンギャラリー大阪
住所:大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト1F TEL:06-7739-2125
会期:2019年11月28日(木)~12月4日(水)
開館時間:10時00分~18時00分(最終日は15時まで)
休館日:日曜日、祝日

大谷耕一(オオタニ コウイチ)さんプロフィール

1958年 奈良県に生まれる。
1981年 大阪大阪芸術大学写真学科卒業。
1981年 坪内隆直氏に師事し上京。 (株)南平台スタジオ(東京・渋谷)入社。
1982年 ライダースクラブ誌社員フォトグラファーとして在籍。
1984年 グランプリ・イラストレーテッド誌社員フォトグラファーとして在籍。
1989年 24時間耐久オートバイレースをテーマにした個展「86000秒の咆哮」を全国(銀座・新宿・
大阪・名古屋・札幌)のキヤノン・サロンにて開催。
1994年 フランスのル・マン市にて個展「L’ENDURANCE」を開催。2日間で6500人の入場者を記録。
作品8点がル・マン市立美術館に永久保存される事になる。
1996年 ル・マン市主催のスポーツフェスティバルの一環として市民ギャラリーにて個展開催。
1998年 ル・マン市民ギャラリー開設10周年記念展(絵画・彫刻・陶芸・写真等)に招待作家として出
展。市民による人気投票で全52作品中、8番目の投票数を獲得。
2001年 ル・マン市立美術館のコレクション展(絵画・彫刻・陶芸・写真等)に永久保存作品を展示。

日本写真家協会(JPS)展 入選2回
日本レース写真家協会(JRPA)会員