ポートレート撮影を得意とし、ライティング系の撮影用品なら自分で回路設計をして部品を調達して自作してしまうという理系の写真家、西尾豪さんが「これは便利!」と感心したベルボンの「iPhone専用自撮り棒付きケース」を使ってみた!

高価なスマホがガチャンと落下したら、泣いちゃいますよね…。

「自撮り棒」と聞くと、百円ショップや、バラエティーショップ、家電量販店などでも販売されている。しかし、機種にもよるが高価なiPhoneやスマホを、自分の背の高さより高く上げて撮影で使うには落下などのリスクが高くて不安になる商品も多い。また、使っているうちに可動部が心許なくなってしまう商品もある。

iPhoneケースのパッケージに見えるが、自撮り棒がケースに付いている。対応機種は、iPhone7・8用、iPhoneX用がそれぞれラインナップされている。

「カメラマンたるもの、普段からカメラを持って歩け」と、筆者は師匠から教えられ、そんなアシスタント時代を過ごした。しかし、旅先では一眼レフをわざわざ出して自撮りするのも面倒なので、正直なところ旅行などの記念写真は、iPhoneに頼ることが多い。

そこで、しっかりホールド出来て、落下のリスクを減らせる自撮り棒を探していたら、ベルボンから発売されている、iPhone用の自撮り棒を見つけた。夏休みシーズンなので、色々なシーンで大活躍できる自撮り棒だと思う。

実際に製品を見てみましょう!

▲本体、充電用USBケーブル(Bluetoothを使用してシャッタを切るため)、マニュアル

この「iPhone専用自撮り棒付きケース」その名の通り、iPhoneケースに自撮り棒が付いている。三脚メーカーであるベルボンの商品だ。初めて触った時一般的な自撮り棒と比べて頑丈な作りだと感じた。それは、iPhoneケースと自撮り棒が一体であること。そして、自撮り自体がラジオのアンテナの様な華奢な作りではなく角材を使用しており、先細りになっていないこと。

▲iPhoneケースと自撮り棒は、ヒンジを使って接続されている。一般的な自撮り棒の様な落下のリスクがかなり低い。

またiPhoneケースとして、角や、上・下もしっかり保護できる様になっている。対応機種はiPhone7・8用、iPhoneX用がそれぞれラインナップされている。(iPhone7・8のplusは、非対応)

iPhoneケースと、自撮り棒を一緒にしたら、サイズが大きくなってカバンに入らないのでは?と思う方も多いと思うが、見て頂くと分かる様に、iPhoneケースの背面に上手く収納出来る構造になっている。これは通常のケース+自撮り棒を組み合わせて使うより格段に、小型に仕上がっている。

一般的な自撮り棒では、タイマーをセットして撮影したり、ケーブルを自撮り棒に接続して、レリーズケーブルを使って撮影するような使い方が多い。だがこの製品は、Bluetoothを使用してシャッターを切ることができるのが便利だ。

▲自撮り棒に内蔵されているレリーズボタン、押し辛い場所に見えるが、実際使ってみると、丁度指がくるところに配置されている。

また、ちょうど良い場所にレリーズボタンがある。この自撮り棒を使ったら、こう持ちたいと思う場所だ。だから、いっぱいに伸ばして使用しても、しっかりとホールドし、シャッターを切ることができるBluetoothで接続する場合、シャッターのタイムラグが気になるかと思ったが、遅く感じることも無く、タイミングを外すこともはかった。

▲充電用USBコネクタと、LEDランプ。

iPhoneの設定画面です。

接続方法は、電源を入れてiPhoneの設定からBluetoothの新しい機器との接続をして「Velbon」を選択するだけで使用できる。最初の接続後は電源を入れるだけで、自動的に接続される。

実際に撮影してみました。

まず、自撮りをしてみました! 高いところも、低いところも、自撮りにも使えます。自撮り棒の伸ばし方が、アンテナタイプでは無く、しっかりした作りだ。

自撮りしてみました。ピント位置を指定したり、写真明るさ、色を調整したりは出来ないのは、仕方ないところ。しかし、高い位置や、低い位置で撮影できるメリットは大きい。ちなみに、自撮りはかなり下手だということがよくわかった(笑)。

自撮り棒と言うとその名の通り、自撮りにしか使えないのかと思っていた。実際に、作例で自撮りをしていたのだが、もっと他の使い方は無いものかと思い、色々試してみた。たとえば、高い木の上にある花や、足元の花を撮影したりする場合にも使える。

しっかりとした作りは、さすがベルボンですね。

足元の花を撮ろうとすると膝をついて撮影したり、座って撮影するということになる。そんな時に、ぜひ立ったままで撮影ができるのでオススメしたい。ただしピント位置を指定したり、写真明るさ、色を調整したりと通常の撮影のようには出来ない。また、手ブレにも気を付けなければならないのは、普通の自撮り棒と同じだ。

ちなみにメーカーでは、iPhoneスタンドとしての使い方も提案している。動画を見たりするには、とても良かった。夏休みの旅行に、自撮り棒を持って行こうという方に是非オススメしたい!

製品の詳細はもっと知りたい方はこちらへ。

撮影と解説は写真家・西尾豪(2405)さん

1978年、奈良県出身。大阪電気通信大学短期大学部卒業。サラリーマン生活を経て写真家・鯨井康雄氏のアシスタントとなる。2004年に独立し㈱2405を設立。ポートレート撮影のエキスパートであり、パソコン、電機関連に精通している理系写真家。