フォト検をレベルアップしよう
フォトマスター検定の魅力のひとつが、習得レベルに応じて「級」があり、より上の級を目標にできることだ。その級は、一番下位の3級に始まり2級、準1級、そして1級となる。言うまでもなく数字が小さいほど格が上で、検定の難易度も高くなる。参考までに昨年2018年度フォトマスター検定では5千932人が受験したが、合格率は3級86.26%、2級74.67%、準1級40.67%、1級28.56%と上の級ほど合格率が低くなる。それ故やりがいのある検定と考えてよいだろう。特にこれまでフォトマスター検定を受け、3級や2級で止まっているひとは、ぜひその上の級を目指してほしい。
それでは、上の級を目指すにはどうしたらよいか。すでに少なくとも一度は検定を受けているはずなのでご存知だと思うが、フォトマスター検定を主催する公益財団法人国際文化カレッジやいくつかのカメラ関連の出版社などから過去問題集が発売されているのでそれを参考書として活用するのがベスト。いずれも分かりやすく解答を解説し、級別の出題の傾向を知ることができる。もちろん写真・カメラの知識もさらに身につき、“写真力”もアップするはずだ。これは、はじめてフォトマスター検定を受験するひとにも言えることである。
検定は年1回のチャンス。どこの会場でも受験できる!
ちなみに検定は現時点では年1回開催されている。最短で最上位の1級の資格を取得するには、3級保有者だと最短で3年、2級保有者だと同じく最短で2年かかることになる。長丁場に思えるかもしれないが、前述のとおり難しい検定であること、経験も必要とすることを考慮すれば決して長くない期間と言えるだろう。また、今回初めて検定を受ける場合最初は3級となるが、同じ日に続けて2級の検定を受けることも可能としている。合格すれば来年以降の検定では準1級の受験が可能となるので、これから挑戦しようと考えているひとはぜひ2級の同時受験も検討してみてほしい。
フォトマスター検定の試験会場については、基本的に各都道府県に最低一箇所ずつ設けられている。住所のある都道府県と関係なくどこの会場でも受験できるので、自分の都合で選択できる。また、グループや企業、学校等で5名以上の出願者を取りまとめられる場合、団体受験として自分たちの会社の会議室や学校の教室を受験会場とすることも可能だ。いっしょに上の級を狙う仲間や新たに検定を受ける仲間がいれば学習の励みになることは述べるまでもない。
今年の検定試験は11月17日!
今年(2019年度)のフォトマスター検定試験日は11月17日(日)を予定する。本テキスト出稿日からカウントすると5ヶ月ほど先だ。前述のフォトマスター検定のための問題集を開き、繰り返ししっかり学習すれば今からでもまったく遅くはない。むしろ、結果として級が上がり、写真力がアップすればよりよい写真ライフが以降おくれること請け合い。何より自分のカメラ・写真の知識がさらに確固たるものとなるはずだ。
フォトマスター検定とは
改めて紹介すると、フォトマスター検定は公益財団法人国際文化カレッジが主催する民間資格。本年で15年目を迎え、これまでの受験者数はのべ8万5千人以上を数える。検定は3級に始まり2級、準1級、そして最高位の1級からなる。また、検定にはカメラメーカー、カメラアクセサリーメーカー、カメラ媒体(雑誌)、印刷会社など25の企業、編集部が協賛するほか、民間資格ながら文部科学省の後援となっており格式と信頼性ある資格としている。
2019年度フォトマスター検定
検定試験日:11月17日(日)受験費用:3級:4,000円/2級:5,200円/準1級:6,300円/1級:7,100円(いずれも税込)
「フォトマスター検定」で合格者の体験談
第16回(準1級)合格者 M・Jさんの体験談
長らく写真を趣味としている私にとって、フォトマスター検定は是非とも取得しておきたいものでした。子供の成長を上手に記録したいというのがきっかけで写真にハマり、雑誌の記事を参考に独学でやってきて、写真の知識は人並み以上に知っているつもりでいましたが、違っていることに気付きました。フォトマスター検定の勉強の過程で、私の知識の偏りとか間違いを知ることができたことは本当に良かったですし、その結果合格できたことは大きな収穫となりました。
「さあ、頑張るぞ」という気持ちになれるのも受験の効果です。これまで、撮った写真はブログなどに載せるくらいでしたが、これを機により積極的に写真に関わっていきたいと考えています。
第16回(1級)合格者 O・Kさんの体験談
1眼レフカメラ、フォトレタッチソフトを頻繁に使うようになってから20年近くになります。カメラ、撮影関係の本を多く読んだりして、自分なりに研鑽してきたつもりでいました。しかし、フォトマスター検定の問題を見て、自分の知識の偏りが強いことを思い知らされました。これを改善するには受験することが一番だと思い、今まで読んだことのなかった写真史やレンズ光学の本も加え、広く写真関係のことを再勉強しました。試験合格という目標もあり、楽しく広く知識を得ることができ、その結果合格できたことはうれしく思います。
知らなかったこと、知っておくべきことに気づかせていただいた、フォトマスター検定と事務局の方々に深く感謝いたします。またフォトマスター検定は撮影のために知っておくべき知識や技術を得るのに非常に良い手段だと、多くの方々にお勧めできます。
お問い合わせ先
公益財団法人 国際文化カレッジ
フォトマスター検定事務局
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場4-2-38
TEL:03-3361-2505
FAX:03-3367-3114
(9:00~17:30 土、日、祝日、年末年始を除く)
公式HP
文:大浦タケシ
宮崎県都城市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、雑誌カメラマン、デザイン企画会社を経て、フォトグラファーとして独立。以降、カメラ誌及び一般誌、Web媒体を中心に多方面で活動を行う。公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員。2004年10月、フォトマスター検定EX取得。