「Sony World Photography Awards(ソニーワールドフォトグラフィーアワード=以下SWPA)」は写真文化の継続的な発展を目的にソニーが支援を行う世界規模のフォトコンテストだ。世界195カ国の地域のプロとアマチュアにより過去最高となる32万7000点の応募があった。その優秀作品の写真展が東京・銀座の「Ginza Sony Park(銀座ソニーパーク)」で6月1日(土)より6月23日(日)まで開催される。

4つの部門による優秀作品が集結! 

このフォトコンテストは「プロフェッショナル部門(10カテゴリー・組作品)」、「一般公募部門(10作品・単作品)」、「ユース部門(12歳以上19歳以下・単作品)」、「学生部門(学校単位での応募・組作品)」の4つに分かれている。

SWPAは2019年4月17日にイギリス・ロンドンですべての受賞者が発表、表彰され、4月18日から5月7日まで受賞作品展がロンドンで開催された。今回の展示はそのロンドンでの展示と同様のものだ。「Ginza Sony Park」の2つのフロアにはその受賞作品が4つの部門別に展示されている。

プロフェッショナル部門 年間最優秀賞

プロフェッショナル部門の年間最優秀賞はFederico Borella氏(イタリア)による「Five Degrees」。インドにおける農業従事者の自殺は気温変動に起因すると推定されている。2050年にはさらに5℃上昇する可能性があるという。タイトルはそれを意味する。本作品は過去140年で最悪の干ばつに直面しているインド最南端のタミル・ナードゥ州で撮影されたものだ。

スコット・グレイ氏のコメント

プレス向け内覧会ではWorld Photography OrganisationのファンダーでありCEOを務めるスコット・グレイ氏より、ソニーワールドフォトグラフィーアワードの概要の説明や受賞作品の解説があった。要旨は以下のとおり。

SWPAは写真というメディア、写真家をプロモートしていくイベントだ。写真という定義が広がりを見せている今こそ注目してもらいたい。ファインアートの中の写真に特化してプロモートしている。今、写真が世界的に求められているのものとは何かを伝える取り組みだ。プロ、アマチュア、年齢、国を問わずあらゆる参加層を持つのも特長だ。

現在、応募者数、参加国も世界最大の規模となっている。写真の持つメディアの力を、この受賞展示会で知ってもらいたい。「自分の作品を多く露出したい、多くの人に見てもらいたい」という写真家にとっては大きなチャンスになるだろう。

オンライン上では150万件の記事となり、すでに1億人以上の人々に見てもらっている。しかし数字は特に重要ではない。どのようなインパクトを世界の人々、写真家に与えていくのかが大切だ。

このSWPAにより、写真家が多くの人々に知られる機会となった一例を挙げよう。SWPAに入賞した21歳の女性が後にヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリアのヴェネツィアで1895年から開催されている現代美術の国際美術展覧会。2年に一度開催される)に参加できる契機にもなっている。無料で参加できるのが魅力だと思う。日本の写真家にもプロ、アマ問わず、もっとSWPAに参加してもらいたい。

▲最優秀作品を解説するスコット・グレイ氏。

会場は銀座・数寄屋橋!

会場は東京・銀座の数寄屋橋交差点近くの「Ginza Sony Park」。地下の2フロアをふんだんに使って作品を展示している。

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