月刊カメラマン誌で連載中の写真家・曽根原昇さん(ソネちゃん)の「現代の銘玉吟味!」のWeb版です。本誌では紹介しきれなかった現行&最新レンズの魅力を曽根原さんに作例とともに語って頂きます。レンズに関する記事(解説)は月刊カメラマン誌4月号を是非ご覧ください。

今回は2018年11月に発売された、キヤノン RF35mm F1.8 MACRO IS STMです。レンズの詳細については以下URLをクリックしてご参照ください。

ボディとのマッチングもよい広角マクロ

ポートレート撮影にも強い中望遠マクロが存在するように、スナップ撮影にも強い広角~標準マクロがあったらいいなあ、と思っていたところ期待以上の性能で登場したのが本レンズ。キヤノンの高性能ラインである「Lレンズ」でこそないが、確かな解像性能と豊かな階調性能、フルサイズの醍醐味である美しいボケ味を併せ持っており、中~遠距離における撮影でも十分以上に満足できる描写性能を発揮してくれる。マクロレンズであるにもかかわらず開放F1.8という明るさを確保しているところもスーパーナイス。フルサイズミラーレスカメラといえば、ボディは小型化したのにレンズが大きく機動力がスポイルされてしまう印象であるが、本レンズのサイズであればボディとのマッチングもよく、気軽にミラーレスカメラの利点を活かすことができる。

■キヤノン EOS R 絞り優先AE(F8 1/320秒) マイナス0.7露出補正 WBオート ISO100

マクロ時のシフトブレにも効果的な手ブレ補正機構を搭載

本来が最大撮影倍率0.5倍のマクロレンズなので当然であるが、近接撮影能力はすこぶる高い。ハーフマクロというと等倍マクロに比べて劣っているかのように感じてしまうが、焦点距離35mmならむしろ寄れ過ぎるくらいに寄れるので(最短撮影距離17cm)、このくらいの近接撮影能力が妥当で撮りやすい。身近なものを思いきって大きく写せるが、近すぎて自分の影が被写体に被ることもあるので注意しよう。ハイブリッドISの搭載により、通常のスナップ撮影や風景撮影で有効な角度ブレだけでなく、マクロ撮影時に特に効果的なシフトブレも高精度に補正してくれる。

■キヤノン EOS R 絞り優先AE(F1.8 1/1600秒) プラス0.7露出補正 WBオート ISO400

撮影・解説は曽根原昇さん

曽根原 昇(そねはら のぼる)
写真家・テクニカルライター。1971年生まれ・愛知県出身。信州大学大学院修士課程を修了。2006年よりフリーランスとなり、2010年に活動拠点を長野県より関東地方に移す。現在は雑誌・叢書・単行本などの撮影・執筆をメインに活動中。