画期的なイメージセンサーを搭載し、先進的な性能を誇るミラーレス機、ソニーαシリーズ。写真家・山下大祐さんが、鉄道風景をα7R Ⅲと“Gマスター”レンズで捉えてくれた。Webカメラマンでは、月刊カメラマン10月号では紹介しきれなかったα7R Ⅲでの作品、「山下さんの設定」を紹介しよう。

■ソニーα7R Ⅲ F E70-200mm F2.8 GM O S S 絞りF 8  1/1250秒 WB:太陽光 ISO640

α7R Ⅲはトータルバランスに優れたカメラ

ソニーα7RⅢは鉄道写真に求められる性能がもっともバランス良く収まったカメラだ。デジタルの特殊機能やエフェクトを数多く搭載しているのではなく、フルサイズミラーレスの高画質、スピード、AF能力を高めて、風景は高画質に、動体は俊敏に捉えることに注力したようなトータルバランスに優れたカメラだ。

■ソニーα7R Ⅲ FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 絞りF11 1/400秒  テレコンSEL20TC使用 WB:太陽光 ISO800 

またα7R Ⅲはダイナミックレンジの広いデータを得られるのも魅力だ。コントラストの高いシーンでシャドー・ハイライトの再現力は本当に高く、黒の中にも白の中にも情報が驚くほど残っている。かといって黒がグレーになるような持ち上がり方はしないし、ハイライト付近のトーンジャンプも見えない。それぞれ黒・白に極めて近いところでなめらかなトーンがつくのだ。

■ソニーα7R Ⅲ FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 絞りF7.1 1/500秒 WB:太陽光 ISO800 PLフィルタ
ー使用

そしてEVF(電子ビューファインダー)も非常に重宝している。撮影データの確認、拡大などがファインダーで可能なことや、露出補正の状態をリニアに確認できるのも一眼レフにはできない機能で便利だ。

■ソニーα7R Ⅲ FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 絞りF8 1/500秒  テレコンSEL20TC使用 WB:太陽光 ISO400  

α7R Ⅲの連写性能、10コマ/秒の連続撮影はスペック上、最も飛躍したポイントで、先代の実に2倍の速度である。鉄道写真で基本となる編成写真には、ほとんどの場面でこの高速連写が使えるもの嬉しい。AFの精度も高いので撮影も非常に楽しい。また、動画性能が優秀なのα7R Ⅲの魅力でもある。

山下さんのα7R Ⅲの「AF」設定

■α7R Ⅲのメニュー項目「AF2」より「AF被写体追従感度」を設定。

AF被写体追従感度は「1(粘る)」に設定している。

また、「カスタムキー」の設定では「C1ボタン(カスタムボタン1)」に「押す間AF/MFコントール」を割り当てている。ユーザーに是非試してほしい設定だ。

山下さんの撮影現場より

ソニーα7R Ⅲで鉄道風景を撮る! 山下大祐

www.youtube.com

ソニーα7R Ⅲ

●有効画素数4240万画素フルサイズ裏面照射型CMOSセンサー
●AF/AE追従 最高約10コマ/秒 高速連写
●測距点:399点(像面位相差)、425点(コントラストAF)
●最高5.5段 光学式5軸ボディ手ブレ補正
●常用ISO感度 100~32000(拡張ISO50~102400)
●最大76枚の連写可能枚数

FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS

●”Gマスター”超望遠ズームレンズ
●リングドライブSSMと2つのリニア・モーターで撮影者の意図に即応する高速・高精度AFを実現

さらにソニーのαシリーズの世界を知るなら「α Universe」へ

山下さんがα7R Ⅲで鉄道風景を撮影し、そのカメラとレンズの魅力を「α Universe」で語ってくれています。下のアイコンをクリックすると 「α Universe」へジャンプします。

撮影と解説は写真家・山下大祐さん

1987年兵庫県出身。日本大学芸術学部写真学科卒業後、ロケアシスタントで多様な撮影現場を経験する。2014年から(有)レイルマンフォトオフィス所属。鉄道会社のカレンダーや車両カタログ等の撮影に携わるなか、カメラ広告、鉄道誌のグラフ等で独創性の高いビジュアルを発表している。日本鉄道写真作家協会会員。