作例と解説は写真家の水咲奈々です。
カメラ初心者さん、フィルム時代から撮り続けているけど基礎はちょっぴり不安な方、プチ・スランプにはまってしまった方、もっと自由に写真を撮れるようになるために、写真表現のボキャブラリーを増やしましょう!
Lesson 7. 白くないときに疑うべきは?
前回のLesson 6ではホワイトバランスのお話をしましたね。簡単におさらいすると、ホワイトバランスとは白いものを白く写すための機能で、通常はどのカメラも近年著しく性能の上がったオートホワイトバランス(AWB)を使用すれば、カメラ任せで白いものが白く写るように調整してくれます。ですが、カメラが苦手な状況もありますので、もし白いものが白く写っていないと感じたら、自分でホワイトバランスを変えて調整してみることをオススメしました。
今回の作例は日陰で寝ているネコです。実際はもっと白いフワフワした毛並みだったのに、オートホワイトバランスで撮ったらなんだか濁って写っている。白が白く見えないということはホワイトバランスの調節が必要なのだろうと、前回のレッスンを踏まえると考えられると思います。
それでは実際にホワイトバランスを変えてみましょう。
どのホワイトバランスに変えても白い毛は白くならず、すっかりホワイトバランス迷子になってしまいました。
こんなときに疑って欲しいのは露出です。オートホワイトバランスで撮った元画像の露出をプラスにして明るくしてみると……
白い毛が白くなりました。つまり、ホワイトバランスが間違っていたのではなくて、暗いから白が濁って見えていただけだったのです。
「ホワイトバランス」というネーミングからしても、写真の中の白いものが白く写っていない場合に真っ先に疑うのはホワイトバランスという方は多いと思いますが、実は単に暗かっただけというオチも高い可能性でありますので、写真全体が暗めのとき、撮影場所が日陰や室内のときに写真の中の白の色味に違和感を感じたら、まずは露出を調節して明るくしてみてください。それだけで解決することもありますよ!
水咲奈々 -Nana Misaki-
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