作品制作からテクニカルなソフトウェア解説まで、幅広い活動を行っている写真家・増田雄彦氏の作品展が、昨日10月18日から、銀座のEIZOガレリアで開催中。
作品の舞台は、独特の空気感と色彩を帯びたアメリカは西海岸のオレゴン州ポートランド。増田氏が30年以上前に初めて訪れ、両親が終の住み処としたこの地は、自身の“第二の故郷”と呼ぶ街。そのポートランドを2年振りに訪れて、8月17日から9月上旬まで撮り下ろしたのが今回の作品だ。
Nikeやブーツでお馴染みのダナーなどのブランド企業の本拠地を抱え、オレゴンで一番栄えている街らしく、市内や郊外には新しいものがあふれかえる。その中に数十年前と変わらない光景をふと見つけ、吸い寄せられるようにシャッターを切った街角スナップは、まさに西海岸のテイスト。
そして、ポップなカラーの作品に混じって目を惹いたのが、モノクロのポートレート&スナップ。ややハイキーでクリーンなトーンは、古き良き50年代のアメリカのテイストを醸し出す。
地元の人々のリラックスした表情とカメラに向けられた眼差しは、地元に溶け込んだ増田氏の雰囲気ゆえに捉えられたもの。まさに「BACK 2(to) HOME」という表題に込められた、愛すべき場所と光景への優しくもささやかなオマージュなのだろう。
会期:2017年10月18日(水)~28日(土)
時間:10時~18時30分
会場:EIZOガレリア銀座(定休日:日曜日、月曜日および祝日)
東京都中央区銀座7-3-7 ブランエスパ銀座ビル3階