辣腕編集者は取材に立ち会う
今回は、スポーツ写真家・N氏にお願いした仕事の立ち合いです。氏は一見、『弟子キャラ』(男性名詞:フレンドリィなコンパクト・スモールの意。ちなみに女性名詞は『チンコロ』)っぽいですが、とにかくすんごいカッコイイ写真を撮るってんで人気の若手実力派カメラマン。かようにヤンガーな写真家に対してのカメラ誌編集者の接し方としては、一般的にはテスト機材を渡して「あとはよろしく」というパターンが多い。が、突如『現場百回』とか言い出すこともある。このケースはそれに相当する。
パドックで狙うは馬の歯グキ
なんつぅーか、せっかくのズームレンズなのだから、ズームレンジを使いこなしてナンボ。なのに、どうしてもテレ端固定で撮ろうとしてしまう。しかも35ミリ判換算で600ミリの手持ち&近接という絶望スペック。不慣れゆえ腕がプルプルしているのがわかるんだけど、それでも手ブレ補正が優秀なのか、なんとか念願だった「ウマの歯グキ」をとらえました。(400mm)
「大井の帝王」との邂逅
返し馬での的場文男先生。ギロリと睨まれるとファインダー越しでもビビッてしまいます。パドックから出て来た返し馬は、外ラチのギリギリを通る騎手が多いようなので、かなりのアップで狙えますね。(350mm)
AF-C連写で「当たり」を探す
なんたって18-400mm。スタート時の広い絵→競る馬群→特定の一頭単体→イメージ的な部分カットまで、一本でなんでも撮れてしまいます。腕さえあればだけど。競馬撮影ド初心者である私は、AF-C&グループターゲット(ボディはニコンD500)でガッシャガシャ連写しました。後で確認したら、なぜかタテ位置で撮ったりもしていました。
ええ、楽しかったです。この日は冴えない曇り空だったので、晴れて雲の隙間から射し込むピンスポットで浮かび上がる馬の歯グキ…みたいな想像をするだけで「遅れてきた競馬写真界の新星」になった気分です。馬券はチョイ負けでしたが。