デジタルカメラの動画撮影機能を使っていますか?「そう言えば購入してから一度も使ったことがないなぁ…」なんてモッタイない!写真家、映像作家として活躍する上田晃司さんに動画の楽しさ、奥深さを教えてもらう連載企画です。

動き、音声などのダイナミズムこそ動画の魅力!

静止画は一瞬を切り取るが、動画では連続性を撮影する。その時点で全く考え方が違う。動画では動きに加え、音の情報が入ってくるので、ダイナミズムが感じられる。作例の鮮やかな鳥を見てみると、4Kで撮影しているため一見すると写真にしか見えない。でも実際は動いており、鳴き声なども収録されているので臨場感を感じられるだろう。このダイナミズムが動画の魅力だ。

カメラマン2017年1月号「動画しましょう!」作例01

www.youtube.com

カメラワークでダイナミズムを表現しよう!

動画のビギナーは無理せずカメラを固定することから始めよう。カメラを三脚に固定して、安定した被写体の動きを撮影し、慣れたら動画用の三脚や「スライダードリー」のような動画撮影用のアクセサリーを使って動きをマスターするとよいだろう。

カメラマン2017年1月号「動画しましょう!」作例03

www.youtube.com

カメラマン2017年1月号「動画しましょう!」作例04 - YouTube

www.youtube.com

上の作例は階段の手すりが動いているだけで、迫力が出る。さらに応用するとドリーショットとパンを組み合わせると映画のような複雑な動き表現できる。下の路面電車のある風景の作例が組み合わせの手法を用いている。

ビギナーはまず三脚をしっかりと固定し、「パン」や「ティルト」にトライしよう

www.youtube.com

香港の夕暮れで船の往来を捉えてみた。ビギナーはまず三脚をしっかり固定することからトライして徐々に「パン=カメラを左右に振ること」、「ティルト=カメラを上下に振ること」を試して頂きたい。

これがスライダーを装着した状態だ!

カメラの下、金属のレール状のものが「スライダー」と呼ばれるもの。動画撮影中にカメラを左右に移動するだけで映像にダイナミズムが生まれる。

撮影と解説は写真家&映像クリエーターの上田晃司さん

米国サンフランシスコに留学し、写真と映像を学ぶ。現地滞在中からテレビ番組、CM、ショートフィルムなどを制作。帰国後、写真家塙真一氏のアシスタントを経てフォトグラファーとして活動開始。現在は雑誌、広告を中心に活動し、写真教室の講師や講演、書籍の執筆活動も精力的に行っている。現在、ニコンカレッジ講師、パナソニックLUMIXフォトスクール講師、Profotoオフィシャルトレーナー、Hasselblad 2015 アンバサダーを務める。