「第13回タムロン鉄道風景コンテスト 私の好きな鉄道風景ベストショット」の受賞作品が発表となった。入賞作品写真展は10月13日(火)から30日(金)まで、そごう大宮店で開催される。今回の応募作品は8428点で、応募のべ人数は2151人を数えた。以下は受賞作品。

一般の部 大賞(さいたま市長賞)

画像: ▲「特等席 」 髙柳 光希 さん 神奈川県 ・ 26 歳・ 男性

▲「特等席 」 髙柳 光希 さん 神奈川県 ・ 26 歳・ 男性

鉄道写真家・広田尚敬氏の選評。
第一次の審査で初めて見たときから大きなインパクトがあり、自分の中ではこれは大賞決定で間違いないな、と確信した作品でした。ずば抜けた構成力を持った作品で、見る人の視線がストレートに主役の男性に行くように仕組まれています。いわゆる“日の丸構図”なのですが、ものの見事に自分のものにしています。作者はしっかりした自信と実力の持ち主です。それにしてもトラムの後面に男性が立っているのですが、国によって乗り方の自由度がかなり違うものですね。

作画的にはあまり技巧を凝らさずにずばりと正攻法で撮ったことが良い結果を生んだと思います。野球でいえば“直球勝負”ですね。まるでスターのようなこんな人物を発見した眼力も大したものですが、落ち着いて正確に狙えたのは日頃の鍛錬の賜物でしょう。雑踏の中で主役を引き立たせるのは至難の業ですが、男性の背面にあるトラムのボディーが額縁の役目をして、煩雑な背景を切り取ってくれました。

小・中・高校生の部 大賞 (さいたま市教育委員会 教育長賞)

画像: ▲「雪煙 」 岡田 叡介 さん  京都府 ・ 18歳・男性

▲「雪煙 」 岡田 叡介 さん  京都府 ・ 18歳・男性

鉄道写真家・矢野直美氏の選評。

一見して「かっこいい!」と思った作品です。最初はスイスなど外国で撮られたものかと思いましたが、長野県安曇野で五竜岳を背景に撮られた作品でした。山の峻嶮な印象と列車の動感が迫力を生んでいて、斜め横からの光線もドラマチックです。露出を少し明るめに設定されているため、雪の白さと山の青さが美しく輝くように再現され、より効果をあげました。風で巻き上がった雪煙も臨場感を良く出していますね。

ズームレンズの望遠側を選んだことや、画面の右側と車両の空間がギリギリなところ、下から少しあおり気味に撮ったところなど、レンズの使い方・アングル・フレーミングに若者らしい思い切りの良さが感じられます。みずみずしい感覚と素直な感動が画面からあふれてくる、本当に好感の持てる一枚です。作者は18 歳ということなので、次回もぜひ一般の部で作品にお目にかかりたいと思っています。

ユーモアフォト賞(さいたま商工会議所 会頭賞)

画像: ▲「爆煙DD」 小椋秀樹 さん  神奈川県 ・ 47 歳 ・ 男性

▲「爆煙DD」 小椋秀樹 さん  神奈川県 ・ 47 歳 ・ 男性

鉄道写真家・矢野直美氏の選評。

この作品を見て、なぜこれがユーモアフォトなの?と思われる方がいるかもしれませんが、種明かしする前にまずはご自分で考えてみてください。.…わかりましたか? では作者のコメントをご紹介します。「 SL がディーゼル機関車 DD51 を牽引 !!  背後の SL の煙がまるで DD から出ているようで面白かったです!」

少し鉄道に詳しい方ならもうわかりますね。そう、大量の煙が出るはずのないディーゼル機関車の後ろに蒸気機関車が隠れているのです。超望遠ズームレンズでの撮影が巧みなので、その圧縮効果で本来ならあり得ない光 景が出現し、ちょっと難しく、謎が解けると楽しいユーモアフォトになったというわけです。

「第 1 3 回 タムロン鉄道風景コンテスト 私の好きな鉄道風景ベストショット」
入賞作品写真展 開催概要

■会期:2020年10月13日( 火 )から30日( 金 )までの18日間
■開場時間:午前 10 時~午後 8 時
■会場: そごう大宮店3階特設会場 (埼玉県さいたま市大宮区桜木町162)
■入場 料: 無料
■主催: 株式会社タムロン
■後援: さいたま市、さいたま市教育委員会、さいたま商工会議所
■展示作品:一般の部(大賞から佳作まで)42作品
・小・中・高校生の部(同)42作品
・ユーモアフォト賞 1 作品
・タムロン賞 1 作品
・車輌写真賞 1作品
・総合計 87 作品
・加えて「タムロン鉄道風景コンテスト」から誕生した、 Instagram 限定の 「 第2回タムロン鉄道風景Instagram コンテスト 2020 」の入選作品 20 点 を展示

上掲作品を含めた結果発表は以下URLを参照

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