LILY SHU(リリー・シユウ)さんは、1988年、中国のハルビン市に生まれます。
リリーさんは、幼い頃から文学と音楽に親しみ、日本とイギリスで歴史と哲学を研究します。その後、詩的空間に広がるイメージを視覚表現に求め、映像と写真作品の制作発表を始めました。
本展の「アブスキュラ」シリーズでは、LILYさんの思考と制作の原点である初期作品を発表。東京で一人暮らしをするアパートを舞台に、両親が滞在した三日間を撮影した写真やセルフポートレート、これまでリリーさん自身が「家」だと考えてきた場所で撮影したイメージによって構成されています。
また本シリーズは、LILYさんの初写真集として赤々舎より2月頃に刊行予定。写真集の出版記念という気持ちを込められ企画された写真展でもあります。

展覧会内容より

東京で一人暮らしのアパート。
それは玄関に入ったら、キッチンもベッドも、スーツケースも下着も
全部そこにあるのが見える四面壁に作られた箱のような部屋。

ABSCURA - abstract と obscura を組み合わせた造語、抽象的な暗箱。

生の実存を見つめたいだけが故にあった視線。
ただ目を閉じれば、世界は丸くても四角くても、八角でもあり得た。

輪郭が消え、陰影として、光として滲み出て、時間の中には浸透と腐食が進行する。
更新されながら老化していく身体に、過去の経験が、
燃え上がる感情、執拗な印象と追憶として、時制から離脱して「いま」として浮かび上がる。

空間に乗り込む身体、身体を切り開く行為、行為から生まれるイメージ。
切り結び、折り畳まれていく時間。物語なき叙事詩。

LILY SHU

画像: 会場の入り口を入るとすぐに、空間は黒い布と遮光布が縫い合わされたカーテンで仕切られ、まるで洞窟に入ったような感覚に。

会場の入り口を入るとすぐに、空間は黒い布と遮光布が縫い合わされたカーテンで仕切られ、まるで洞窟に入ったような感覚に。

画像: 展示作品より。リリーさんは、ご自身の作品について「自分は自分の物語を作れるけれど、見る人にそれを押しつけたくはない。自分の作品を自由に見てほしいし、見る人の自由を尊重したい」とおっしゃっていました。 リリーさんの作品を見ていると、自分の感じたことを言葉にするというよりも、なぜか気になって、強く引き付けられ、そして何度も写真を見返したくなる衝動に駆られました。

展示作品より。リリーさんは、ご自身の作品について「自分は自分の物語を作れるけれど、見る人にそれを押しつけたくはない。自分の作品を自由に見てほしいし、見る人の自由を尊重したい」とおっしゃっていました。
リリーさんの作品を見ていると、自分の感じたことを言葉にするというよりも、なぜか気になって、強く引き付けられ、そして何度も写真を見返したくなる衝動に駆られました。

画像: 会場風景より。向かって左側に展示されている氷を撮影した2枚の写真は、リリーさんが特に気に入っているという写真。リリーさんの故郷である中国·ハルビン市は、「氷の都」とも呼ばれるほど、冬はとても寒く、11月から雪が降り3月頃になって氷が溶ける音が聞こえてくるそうです。

会場風景より。向かって左側に展示されている氷を撮影した2枚の写真は、リリーさんが特に気に入っているという写真。リリーさんの故郷である中国·ハルビン市は、「氷の都」とも呼ばれるほど、冬はとても寒く、11月から雪が降り3月頃になって氷が溶ける音が聞こえてくるそうです。

画像: 1月18日(土) に「身体という空間」 というテーマで姫野希美さん(赤々舎ディレクター)と LILY SHUさん(写真家)とのトークイベントが開催されました。一段と寒さを強く感じる日でしたが、多くの方々が来場し、お2人のトークに熱心に耳を傾け、会場からも質問が続き、あっという間の1時間半でした。

1月18日(土) に「身体という空間」 というテーマで姫野希美さん(赤々舎ディレクター)と LILY SHUさん(写真家)とのトークイベントが開催されました。一段と寒さを強く感じる日でしたが、多くの方々が来場し、お2人のトークに熱心に耳を傾け、会場からも質問が続き、あっという間の1時間半でした。

展覧会情報

LILY SHU写真展「ABSCURA」

【東京】
会期:2020年1月15日(水)~ 2020年1月28日(火)
会場:銀座ニコンサロン
住所:東京都中央区銀座7-10-1 STRATA GINZA 1階  
電話:03-5537-1469
開館時間:10:30~18:30(最終日15:00まで)
休館日:日曜日

地下鉄銀座線、日比谷線「銀座駅」A3出口より徒歩3分
都営浅草線「東銀座駅」A1出口より徒歩5分
JR有楽町駅より徒歩12分、新橋駅より徒歩7分

【大阪】
会期:2020年2月6日(木)~ 2020年2月19日(水)
会場:大阪ニコンサロン 
住所:大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエスト·オフィスタワー13階
電話:06-6348-9698
開館時間:10:30~18:30(最終日15:00まで)
休館日:日曜日

地下鉄四つ橋線「西梅田駅」4‐A、4‐B出口すぐ

銀座ニコンサロン トークイベント

2020年1月18日(土) 15:00~16:30 「身体という空間」*終了しました。
姫野希美さん(赤々舎ディレクター)さんをお迎えして、LILY SHUさん(写真家)とのギャラリートークが開催されます。

2020年1月25日(土) 15:00~16:30「写真に内在する抽象性と必然について」
丹羽晴美(東京都現代美術館学芸員)さんをお迎えして、LILY SHUさん(写真家)とのギャラリートークが開催されます。

※予約不要、入場無料。
やむを得ぬ事情により日程に変更が生じる場合がございます。予めご了承ください。

LILY SHU(リリー・シユウ)さんプロフィール

1988年 中国·ハルビン市生まれ。
日本と英国で留学、勤務を経験し、2015年より写真映像作品の制作発表を始める。
現在、東京を拠点に活動している。

<主な受賞歴>
2017年 第33回 東川町国際写真フェスティバル
赤レンガ公開ポートフォリオオーディション グランプリ
2017年 第7回 TOKYO FRONTLINE Photo Award 佐々木敦賞
2018年 第18回 写真「1_WALL」ファイナルリスト
2019年 第8回 エモンフォトアワード グランプリ

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