七咲友梨さんの写真展「朝になれば鳥たちが騒ぎだすだろう」がキヤノンギャラリー銀座にて10月16日(水)まで開催中です。七咲さんが、ふらりと旅をしたいと思い、ある国へ旅に出て約1か月間、心の向くまま、感じるまま、出会う人々や動植物などの命あるもの、風景にシャッターを切った写真と、言葉を紡いだ展示です。
同写真展は11月14日(木)よりキヤノンギャラリー大阪に巡回します。

今と過去

七咲さんは、2012年12月に1冊めの写真集「No where,but here」を出版し、2013年1月に同タイトルの写真展を開催しています。
役者として活動していた経験を持つ七咲さんが、自ら写真を撮るために台本を書き、その台本にそって、演技を学んでいた友人7人と七咲さん自身の8人が登場する写真集で、「No where,but here」は「ここではないどこか」を意味します。

画像: 展示作品より。 会場には七咲さんが、約1か月間の旅を通して出会った、瑞々しくキラキラとした美しい瞬間が、写真と言葉でちりばめられています。七咲さんの言葉はどこからくるのですか?と質問したところ、「写真と同様に、ただじーっと待っているだけではなく、自分から言葉をキャッチしにいく!」そうです。

展示作品より。
会場には七咲さんが、約1か月間の旅を通して出会った、瑞々しくキラキラとした美しい瞬間が、写真と言葉でちりばめられています。七咲さんの言葉はどこからくるのですか?と質問したところ、「写真と同様に、ただじーっと待っているだけではなく、自分から言葉をキャッチしにいく!」そうです。

日常という現実の中で、七咲さんは、ありのままの自分でいられる場所をずっと探し求め、住む場所や、仕事を変え、自分が楽でいられる友達を探し増やします。

しかし七咲さんは、ありのままの自分でいられる場所はどこにもなく、見つけたのは「ただの自分」だったと、「この写真集は、撮ったわたしの話であるばかりか、被写体である彼や彼女や、そしてこれを見ているあなたの姿なのかもしれない」という言葉を残しています。

この時から時間は流れ、今回の写真展では、七咲さんが約1か月間にわたって、ある国へ旅に出て、心が感じるまま、動くままにシャッターを切った美しい旅の記録が、写真と言葉を織り交ぜて展示されています。

七咲さんは、今回の旅の中で予期せず出逢った、ある日のあまりに美しい明け方の空、そして聞こえてくる鳥たちの声にとても心が動く経験をされたそうです。
そして、その時を境に、たとえば今、目の前に見えるコンセントひとつにしても、七咲さんにとって、以前の見え方とは変わったとおっしゃっていました。
もう何かをどこかに探し回る必要はなく、どこかは、最初からここにあって、自分の目の前にあるものをただまっすぐに見つめるだけでよかったのだと。

目にするもの、聞えてくる音、出会う人々、その全てが愛しく、そして何より写真を撮ることが、本当に楽しくて仕方がない!という今の七咲さんの心の声が、本展を通して表現されているかのようでした。

心が感じるままに、心が動くままに

まずはコンテストに出すとか、誰かの目を気にして写真を撮るとかではなくて、自分の心が感じるままに撮ることが大切」と。

これから写真を撮り始めたいと思う人やカメラを買ったばかりの人は、どうしたら七咲さんのように、自分の感覚で素直にまっすぐと被写体と向き合い、写真を撮ることができますか?と伺ったところ、「自分の心が感じる、心が動く瞬間を撮ればいい」と。

画像: 展示風景。写真展には、初日から多くの方々が訪れ、皆さんが、展示作品を撮影されたり、七咲さんと談笑されたり、作品集などに目を通しながら楽しまれている様子が印象的でした。

展示風景。写真展には、初日から多くの方々が訪れ、皆さんが、展示作品を撮影されたり、七咲さんと談笑されたり、作品集などに目を通しながら楽しまれている様子が印象的でした。

そして「できれば、自分の撮った写真をL判でも、サイズは問わないけれど、まずはプリントをして、自分で撮った写真を見てみると、この写真を撮った時の自分はこうだったのか、こんな気持ちだったのかと写真が教えてくれることがきっとあるはず」とおっしゃっていました。

画像: 写真家、七咲友梨さん。「ポートレートを撮る時に緊張してしまうのですが…」と言った私に優しくまっすぐな笑顔を向けてくれた七咲さんでした。

写真家、七咲友梨さん。「ポートレートを撮る時に緊張してしまうのですが…」と言った私に優しくまっすぐな笑顔を向けてくれた七咲さんでした。

画像: 今回の写真展と同名の写真集『朝になれば鳥たちが騒ぎだすだろう』(1.3h(イッテンサンジカン)刊 /2019年/A5版/98頁/500部限定 )も会場にて先行販売。 七咲さんの7年ぶり2冊めとなる、旅の美しい記録を写真と言葉で織り交ぜたとても素敵な作品集です。

今回の写真展と同名の写真集『朝になれば鳥たちが騒ぎだすだろう』(1.3h(イッテンサンジカン)刊 /2019年/A5版/98頁/500部限定 )も会場にて先行販売。
七咲さんの7年ぶり2冊めとなる、旅の美しい記録を写真と言葉で織り交ぜたとても素敵な作品集です。

七咲友梨写真展「朝になれば鳥たちが騒ぎだすだろう」展覧会情報

【東京】
会場:キヤノンギャラリー銀座
住所:東京都中央区銀座3-9-7 TEL:03-3542-1860
会期:2019年10月10日(木)~10月16日(水)
開館時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
休館日:日曜日、祝日

【大阪】
会場:キヤノンギャラリー大阪
住所:大阪市北区中之島3-2-4中之島フェスティバルタワー・ウエスト1F TEL:06-7739-2125
会期:2019年11月14日(木)~11月20日(水)
開館時間:10時00分~18時00分(最終日は15時まで)
休館日:日曜日、祝日

七咲友梨(ナナサキ ユリ)さんプロフィール

島根県出身。東京在住。
リアリズム演技を学び、役者として映画、ドラマ、舞台、CMなどで活動。その後、写真家・横木安良夫氏に師事し、独立。演劇経験で培った手法を活かし被写体に向き合う。ポートレイトや旅の写真を中心に雑誌、広告、書籍などの分野で活動。CM、ミュージックビデオなど映像カメラマンも手がける。松浦弥太郎氏の初監督映画『場所はいつも旅先だった』(2020年春公開予定)では、映像・写真撮影を担当。現在は島根県柿木村の人々と暮らしをテーマにしたシリーズの制作を進める。
写真集に「No where,but here」(2012年・ShINC.BOOKS/Bis.)、2015年・2016年「JIKKA SCENES1~3」(Amazon Kindle) その他ZINEなど。

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