小林正明写真展「土と生きる~川辺川ダム水没予定地に暮らし続けた夫婦~」がキヤノンギャラリー銀座にて7月31日(水)まで開催中です。小林さんは、川辺川ダム建設計画で移転を余儀なくされ、移転を拒みながらも、恵みを生む「土」に強いこだわりを持ち、熊本県五木村頭地に暮らし続けた一組の夫婦の姿を撮影し続けました。

川辺川ダム水没予定地に暮らし続けるということ

小林さんが五木村に通う17年の中で、撮影を続けた一組のご夫婦が、尾方茂さんと妻のチユキさんです。国のダム建設という政策の中で翻弄され続けながらも、尾方さん夫妻は「ダム建設に絶対反対」ではなかったそうです。今の生活を続けたいと願い、そして自然を感じながら畑を耕し、農作物を育て、収穫し、食べ、生きる。

尾方さん夫妻は、人間の命の源と繋がっている土の大切さを、身をもって知り尽くしているからこそ、ご自身の生活や畑を守りたかったのではないでしょうか。
恵みを生む「土」に強いこだわりを持ち、ただ1軒水没予定地に残って淡々と暮らしを続けてきた尾方さん夫妻。
今回の写真展を通じ、尾方さん夫妻の姿、そして生活から、本当の生活や幸せとは何かをあらためて、静かに感じ、考える時間をいただいた気がします。

画像: 小林さんが撮影した尾方茂さんと妻・チユキさん(2015年3月撮影)

小林さんが撮影した尾方茂さんと妻・チユキさん(2015年3月撮影)

展覧会情報

小林正明 写真展「土と生きる~川辺川ダム水没予定地に暮らし続けた夫婦~」

【東京】
会場:キヤノンギャラリー銀座
住所:東京都中央区銀座3-9-7 TEL:03-3542-1860
会期:2019年7月25日(木)~7月31日(水)
開館時間:10時30分~18時30分 (最終日は15時まで)
休館日:日曜日・祝日

【大阪】
会場:キヤノンギャラリー大阪
住所:大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト1F  TEL:06-7739-2125  
会期:2019年9月19日(木)~9月25日(水)
開館時間:10時00分~18時00分 (最終日は15時まで) 
休館日:日曜日、祝日
トークイベント:9月21日(土) 13時~ ギャラリー内にてギャラリートークが開催されます。

小林正明さんプロフィール

1961年横浜市生まれ。1986年、朝日新聞社入社。2018年まで朝日新聞写真記者。現、朝日新聞ジャーナリスト学校ディレクター。日本写真家協会会員。
川辺川ダム建設計画問題で揺れた熊本県五木村、八代市の五家荘に通い、人々の暮らし、風習などの撮影を続ける。ほかに浪曲師や曲師、歌舞伎役者などの撮影にも取り組んでいる。
写真集に「五木の詩」(2006年、海鳥社)、「五木歳時記」(2014年、花乱社)、 「日日是浪曲~曲師さくらの世界~」(2017年、Office K) 、「土と生きる~川辺川ダム水没予定地に暮らし続けた夫婦~」(2019年、花乱社)

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