戦争や内乱を経験した人々のその後の姿を記録し続けている写真家・大石芳野さんの写真展「戦禍の記憶」を遅ればせながら観て来た。平日の午前中にも関わらず、展示会場内は年配の人を中心に賑わっていた。ベトナム、カンボジア、ラオス、アフガン、広島、長崎、沖縄…戦場となった先に残るものは何もない。生き残った人たちも心身に大きな傷を負う。人間とは何か、戦争の悲惨さとはどういうものか…濃密な記録に圧倒された。
画像1: 大石芳野写真展「戦禍の記憶」
●開催中〜2019年5月12(日)●於:東京都写真美術館
画像2: 大石芳野写真展「戦禍の記憶」
●開催中〜2019年5月12(日)●於:東京都写真美術館
画像3: 大石芳野写真展「戦禍の記憶」
●開催中〜2019年5月12(日)●於:東京都写真美術館
画像4: 大石芳野写真展「戦禍の記憶」
●開催中〜2019年5月12(日)●於:東京都写真美術館

※東京都写真美術館HPより

20世紀は「戦争の世紀」ともいわれます。二度にわたる世界大戦で人類の危機とでもいうべき大量の殺戮と破壊をもたらした後も安寧を迎えることはなく、米国と旧ソ連を軸とする東西の冷戦に起因する朝鮮戦争やベトナム戦争,ソ連のアフガン侵攻などが勃発しました。21世紀を迎えてもなお,世界のどこかでひとときも収まることなく戦争が続いています。

戦争の悲惨な傷痕に今なお苦しむ声なき民に向きあい、平和の尊さを問いつづける大石芳野。広島や長崎、沖縄、朝鮮半島に大きな傷を残している太平洋戦争の後遺症をはじめ、メコンの嘆きと言われるベトナム、カンボジア、ラオスの惨禍、そして民族や、宗教・宗派の対立で苦しむアフガニスタン、コソボ、スーダン、ホロコースト…。本展では約40年にわたり、戦争の犠牲となった人々を取材し、いつまでも記憶される戦禍の傷にレンズを向けてきた作品約150点を展覧します。

大石芳野(おおいし よしの)

戦禍や内乱など困難な状況にありながらも逞しく誇りをもって生きる人びと、そして、土着の文化や風土を大切に しながら生きる人びとが主なテーマ。 著作:『沖縄に活きる』『沖縄 若夏の記憶』『HIROSHIMA 半世紀の肖像』『無告の民 カンボジアの証言』『カンボジア苦界転生』 『ベトナム凜と』『夜と霧は今』『子ども戦世のなかで』『<不発弾>と生きる 祈りを織るラオス』『隠岐の国』『黒川能の里』 『福島 FUKUSHIMA 土と生きる』『戦争は終わっても終わらない』他。 共著:『魂との出会い』鶴見和子、『レンズとマイク』永六輔、他。 受賞:土門拳賞、エーボン女性大賞、紫綬褒章、JCJ 賞、他。

東京都写真美術館

〒153-0062 東京都目黒区三田1-13-3
恵比寿ガーデンプレイス内T
EL 03-3280-0099

●休館日:毎週月曜日(ただし、4月29日(月・祝)および5月6日(月・振休)は開館、5月7日(火)は休館)
●料金:一般 1,000(800)円/学生 800(640)円/中高生・65歳以上 600(480)円 ※ ( )は20名以上団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、各種カード会員割引(ご利用案内をご参照ください)/ 小学生以下および都内在住・在学の中学生、障害をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料 /当館年間パスポートご提示者割引(同伴の方1名様まで割引)

関連イベント

●[対談]大石芳野 × 池内了(天文学者)
2019年4月20日(土) 14:00~15:30(13:30開場)
会場:東京都写真美術館 1階ホール
定員:190名 
参加無料(ただし、本展の展覧会チケットが必要です)
※当日10時より1階受付にて入場整理券を配布します。

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