デジタルカメラの動画撮影機能を使っていますか?「そう言えば購入してから一度も使ったことがないなぁ...」なんてモッタイない! 写真家、映像作家として活躍する上田晃司さんに動画の楽しさ、奥深さを教えてもらう連載企画です。この記事は月刊カメラマン誌に掲載されたものです。

「ニコン Z 7の動画機能をさっそくインプレ!」

今回のポイント
●Z 7 の動画撮影時 AF 機能はプロも感心するほど!
●動画に強いZマウントレンズ3本も心強い味方!

ここまでAF が使えるレンズ交換式カメラはなかった!

ニコンから期待のミラーレス Z 7が発 表された。すでにニコンファンミーティン グ 2018 などで実機を触った方もいるはずだ。筆者も Z 7 を実写することができたので、Z 7 の動画の魅力をご紹介したい。まずはスペックなどを見てみよう。

動画はニコン D850 と同じように FXフォーマットベース フルフレームでの収録が可能だ。4KはUHDのみに対応している。FHDであれば 120fps のスローモー ション動画も撮影できる。そして、ニコン としては初めてN-Logに対応しておりプ ロユースも視野に作り込んでいる。N-Log に付いては応用編で解説しよう。

今回動画撮影で最も注目すべきは動画撮影中のAFだ。D850 などの高級一眼レフでもムービー撮影では残念ながら AF を使用することはなかった。本連載でもフォーカスの基本はマニュアルで拘るのであればフォローフォーカスを使うことを推奨したはずだ

しかし、ミラーレス機になってオートフォーカスの精度は飛躍的に向上し、今 までの不自然さがなくなった。一眼レフ機でAFを使うとフォーカスが大きく動き、一度被写体を通り過ぎて再度ピントが合うような印象だ。AF 速度もコントロールできず不自然だった。

また、静止画用のレンズのため単焦点レンズを使用しても背景の画角が変化してしまう「ブリージング」という現象も起こってしまっていた。そして、今回動画にも強い Z レンズが 3 本発表された。実際に使用してみると AFの精度に驚かされる。スムーズで何のストレスも感じない。被写体に合わせてAF速度やAF追従感度の切換まで可能。AF エリアモードを AF-F(常時 AF)にすれば、被写体の動きに合わせて追従し続けてくれるのもポイント。

サブセレクターを使用する際もAF-F が使いやすい。画面をタッチして撮影したい場合は AF-C に設定するとよい。背景から被写体にピントを合わせるなどピント位置をタッチで動かしたい場合には AF-C の設定がオススメだ。A Fの追従性能は高く、ジンバルを使用してモデルを追ってもしっかりとピント合わせしてくれるので、誰でも手軽に動画撮影に挑戦できるはずだ。

AF のカスタムメニュー

▼カスタムメニューから AF 追従感度と AF速度を調整できる。素早くAFを動かしたい場 合は追従感度を敏感にしてAF 速度を高速にすると良い。

画像1: AF のカスタムメニュー
画像2: AF のカスタムメニュー

作例動画 01 AF + ジンバル使用

▼モデルが歩いている方向に私もジンバルを持って歩いて迫力のあるワンシーンを撮影。近接域にもかかわらず AFでしっかりとピントを合わせることができた。ピントが大きく動いても背景の画角が変わらないのでシネマレンズのようだ。レンズは NIKKOR Z 35mm f/1.8 Sを使 用している。

画像: 月刊カメラマン2018年10月号「動画しましょう!」作例01 youtu.be

月刊カメラマン2018年10月号「動画しましょう!」作例01

youtu.be

作例動画 02 スローモーション動画

▼スローモーション動画を撮影。 Z 7ではスローモーション撮影時に DX フォーマットになる。
1080P 120fpsを30fpsで再生しているので4倍スローモーショ ンになっている。鳩が飛ぶ瞬間 だがドラマチックだ。

画像: 月刊カメラマン2018年10月号「動画しましょう!」作例02 youtu.be

月刊カメラマン2018年10月号「動画しましょう!」作例02

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