デジタルカメラの動画撮影機能を使っていますか?「そう言えば購入してから一度も使ったことがないなぁ...」なんてモッタイない!  写真家、映像作家として活躍する上田晃司さんに動画の楽しさ、奥深さを教えてもらう連載企画です。この記事は月刊カメラマン誌に掲載されたものです。

「機種別撮影ノウハウ ソニーα9」

今回のポイント
・4K 撮影時フルフレームで撮影できるのは 24P 時のみ。
・5 軸手ブレ補正機構は動画撮影(手持ち)でも有効。

α9 はスチル性能だけでなく、動画機能も素晴らしい!

ソニーα 9 はフルサイズのミラーレス機 として、圧倒的な高速 AF 性能、連写性能を誇るフラッグシップ機だ。筆者の周りのフォトグラファーも購入している方が多い。 静止画性能は定評があるが、実は動画機能も素晴らしい。ソニーと言えば放送、映画などの現場で見ない方が珍しいという程 動画に強い。筆者もアメリカでテレビ番組を作っていたときはソニーのDVCAMをよく使っていた思い出がある。

ではソニーα 9 の基礎的な部分を見てみよう。まずα 9 はフルサイズセンサーの全画素読み出しに対応。6K 相当の豊富な情報量をギュッと4K 画質に圧縮している。4K は 3840 × 2160 の 30P まで対応している。

ただし全画素読み出しを期待しているユーザーが一つ覚えておきたいのは、4K 撮影時フルフレームで撮影できるのは 24P 時のみだということ。30P にしてしまうとフルフレームではなくなってしまう。 画角が約 1.2 倍になるので、広角撮影など をするユーザーは注意が必要だ。逆に望遠撮影するユーザーには 1.2 倍の 画角を得られるメリットがある。ビットレー トは約 100Mbpsだ。またFHDであればフレームレートには余裕があり、1920 × 1080 の 120P まで対応している。

たとえば、30P であれば 4 倍のスローモーションにもできる。1fps にすれば 60P 記録であれば 60 倍のクイックにできるので簡易タイムラプスムービーも可能だ。多くのフ レームレート設定ができるので、画に変化をもたらすことが可能だ。

クイックやスローで撮影した動画はカメラ内で再生可能。またプレイバックできるのでイメージを掴みやすい。カメラによってはスローモーションなどパソコンでなければ見ることができない場合もあるので、便利と言える。

作例動画 01 24P VS 30P 画角の差

▼α 9 は 4K 収録時にフレームレートによって画角に差がある。24P の時はフ ルフレームだが、30P になると画角が狭くなり約 1.2 倍になってしまう。広角重視のユーザーは 24P にして収録すると良いだろう。

画像: 月刊カメラマン2018年6月号「動画しましょう!」作例01 youtu.be

月刊カメラマン2018年6月号「動画しましょう!」作例01

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作例動画 02 フレームレート 120fps

▼α 9 ではスローモーションも撮影できる。30P 時であれば 120 フレームで撮影すると4 倍のスローになる。スローで街中を撮影すると見慣れた風景もドラマチックに感じられる。

画像: 月刊カメラマン2018年6月号「動画しましょう!」作例02 youtu.be

月刊カメラマン2018年6月号「動画しましょう!」作例02

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さらにフルサイズのミラーレスではあるが、5 軸の手ブレ補正を搭載している。動 画でも十分な効果が得られ、簡単な動きながらのショットや手持ち撮影ぐらいは十分できる。動きながらの撮影はセンサーが大きいこともあり、少し歪みや不要な動きが目立つこともあるが、手持ち撮影は十分使える印象だ。

作例動画 03 手持ちで撮影

▼三脚を使わなくてもフィックス撮影であれば十分撮影可能だ。ストラップをピンと張った状態で撮影すればさらにブレは目立ちにくくなる。

画像: 月刊カメラマン2018年6月号「動画しましょう!」作例03 youtu.be

月刊カメラマン2018年6月号「動画しましょう!」作例03

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メニュー画面

▼「スロー&クイック設定」(左)から「記録設定」と「フレームレート」へと進んで設定を変更できる。

画像1: メニュー画面
画像2: メニュー画面

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